怪訝に思われよう。 | 時給10万の裏テクニック

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もう職場を盛大に見送られ去っていった身ではあるが、金融機関の管理部門で特殊な仕事であったため、これからも自ら裁判所の出廷に応じ、証人となることも多々あろう。
 ところで今回の定年退職に際し、昭和52年から公私ともお世話になっている弁護士S先生とは、挨拶をしていない。
 勿論、33年もの長きに渡って至らぬ私を指導して下さった先生に大変失礼ではあるものの、事務所にお伺いしようとしたところ「別によい」とのご返事が返ってきた。
 このお言葉は、嬉しい限りである。
 きっと日記を読まれている人には、怪訝に思われよう。
 S先生と私は、師匠と弟子の関係にもあたっていよう。
 しゃにむに訴状の原案を作成し、先生に提出、そして先生がすばらしい申立書を何百回と裁判所へだされた。
 退職のご挨拶を、阿吽の呼吸のもとにしなかったのは、私が職場を離れても生涯お付き合いをして欲しいとの願いと、また先生もそのことを認めてくださったのだと解釈して、これからもご縁は続くのだ。
 私は、職場を去る節目で、27年前に自ら不倫調査 広島命を絶った上司の墓前に参ろうとした。その方のもとで、3年間仕事をしていた。いろんな事情というか、仕事のことが主で、亡くなった。
 実は、その方が、過去2度、夢枕に立たれた。苦しくて、悩みぬき、もはや自分ではどうしょうもないときにである。
 1度目のことを述べよう。職場で極めて深刻な問題が発生した。明け方、寝付かれぬまま悶々としていたとき、夢か現かわからないが、はっきり姿が現れた。怖さはまったくなく、懐かしさで胸が一杯だった。そこで、現在のまさしく生きるか死ぬかの大問題を話し、相談をした。黙って私の話を聞かれていた。