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までいライフ

拙い文章ながら、読んだ本の感想を書いたりします。たまに感想とは全く関係ないどーでもいい事も書きます。

東野圭吾著「カッコウの卵は誰のもの」読了。


東野圭吾作品にしてはミステリー要素が抑えられている印象。


テーマはきっと、親子の絆もしくは親子の定義、そして努力と才能。


努力だけでは才能がある人に勝てないのか?


そしてその才能は親から子に遺伝するのか?


そんな所から話が始まり、スキープレーヤーの親子の秘密を浮き彫りにさせていく。


個人的に気に入ったのが親子の関係。


娘に対して重大な秘密を抱えた父親は、最後の最後まで娘を思い続ける。


その結果だした最後の結論は「キレーすぎるな」という印象だった。


でもこの親子には幸せになってほしいし、これでもいいのかと思ったり。


でももっと違う展開も見たかったとも思ったり(笑)


この親子が抱える問題は複雑で「倫理的にはこうするべき」と頭では思っていても、自分がこの父親の立場に立った場合「こうするべき!」といったいわゆる“正しい”行動がとれるか考えると、取れないと思う。


そのように、倫理論と精神論の板挟みになるモヤモヤした感じが、ラストシーンのどっち着かずな印象を抱かせてるのかなと思ったり。


そんなに簡単に答えが出る話でもないからこんな感想もありかな。


意外な展開というのは無いのだけれど、次から次に明らかになる事実、そしておこる新たな展開。


と話の展開するペースが速いの最後まで文字通りの一気読み!


タイトルの意味がわかった時心の中で「東野さん流石です!」と呟いてたり(笑)


キーワードは托卵。


カッコウの卵は誰のもの/東野 圭吾
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京極夏彦著「姑獲鳥の夏」読了。


今出版業界で話題を集めている京極夏彦。実は今回初めて読む。


もちろん、名前は知ってるし作品名もいくつかは知ってるけど何でか読んだこと無かったんだよな~。


ということで、最初に読むんなら代表作だろと京極夏彦の看板「百鬼夜行シリーズ」の第一弾にしてデビュー作の「姑獲鳥の夏」をチョイス。


ストーリーとしては、20カ月も妊娠している妊婦と、密室から消えたその夫をめぐる事件の話。


読み始めて数十ページを読んで一つ思った、何だこれ・・・。


物語の語り部である関口と本作の探偵役京極堂の会話が延々と続く。


その会話の中で、心と脳の関係、幽霊についての考察、仮想現実と現実、宗教論などなど


これらについての京極堂の考えが蘊蓄を織り交ぜながら語られる。


話の一つ一つは面白いんだけど、正直読んでる時は早く話を進めてくれよという印象だった。


しかし、読み進めていくと、物語の導入部分で延々と語られたそれらの内容は、世界観に入っていくために重要な役割を果たしていたことに気づく。


この物語の結末は、導入部分の語りがあるのと無いのではだいぶ印象が違ったんじゃないかな。


少なくとも自分は、この導入部分が無かったら、この事件の結末を受け入れられなかったと思う。


物語全般を通して流れる奇怪な空気、「これが噂の京極ワールドか」と読んでて浸ったりしつつ読みふけった。


それでも、読む時間がいつもの倍近くかかったのは、きっと京極堂の話に聴き入ってたからだと思う(笑)


メフィスト賞設立のきっかけにもなった作品。一読の価値ありです。


文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)/京極 夏彦
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米澤穂信著「儚い羊たちの祝宴」読了。


世界観を共有した五つの話からなる連作短編集。


しかし、短編なのに内容はどれもこれも濃い。


まず言いたいのは、後読感。


短編一作一作を読み終えたら不思議な笑みがこぼれた。


可笑しくて笑うんじゃなくて、言葉にするなら冷たい笑い。


近い感覚でいえば、世にも奇妙な物語を見終えた後のような感覚。


ゾクゾクがきて、その後笑みがこぼれる。


こんな後読感を味わえる小説はなかなか無いんじゃないかな。


マニアックな伏線、ミッシングリング、意外な結末。


これらミステリーのツボを抑えてはいるけど、ミステリーというよりはサスペンスと言ったほうが近いかもしれない。


なかでも、特徴的なのは、各短編の最後の一行。


読んでもらえればわかると思うけど、この短編集はどれもが最後の一行に重きを置いた作りになっている。


それは意外な結末というわけではない。


しかし、どの作品もラスト一行のインパクトがスゴイ。


そのおかげで作品全体がぐっと印象深いものになり、そして作品の表情をガラリと変えてしまう。


そしてそれが、この本独特の後読感につながっているんだと思う。


ぜひ1人でも多くの人に味わってもらいたい。


儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)/米澤 穂信
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