2月に実務補習が始まり、それ以降も、あれやこれやで土日もフルに活動していたので、読んだ本の整理がまったくできていません。GWはそのチャンスだと思っていたのですが、それもなかなかかなわず。優先的にご紹介するなら、本書ではないかと思いました。後は時間の許す範囲でおいおい。

 

神田昌典(著)「成功者の告白」を読了。本

 

 

中小企業診断士の先輩から、「起業家が読むと、涙なしでは読めない本」という紹介をいただき手に取りました。非常に示唆に富む内容でした。

 

会社が成長するに伴って次々に押し寄せる裏側の問題点を描いた物語。数々の問題点は、人間の本質に原因を発しており、ビジネスの成長の軌跡におけるパタンがある、という主張は興味深いものでした。そして、最後には、また家族の愛情が支えになるという結末。

本書は、ドラマ仕立てになっており、次のように章が構成されています。(エピローグから引用)

 

・第1章:成功に向かって、一歩を踏み出しはじめる。この時期は、仕事はつらく、家庭は円満。
・第2章:成功に向かって見事、離陸。この時期は仕事は好調、家庭で歪みが出始める。歪みは家庭のいちばん弱いところ、とりわけ子供を通じて現れはじめる。
・第3章:成功の最終目標への分かれ目。この時期は仕事は好調だが、人間関係で問題が勃発。家庭は、お互い期待をしないことでバランスを取る諦めムード。
・第4章:仕事と家庭のバランスの回復。仕事においては人を指導する立場への脱皮。家庭においては主導権争いから相互依存への進歩。

 

ビジネスの成長プロセスにパタン(シナリオ)があり、それを知って経営することにより、問題により適切な対処ができ、次の成長に向かえる(日本企業の多くが成長段階に進めず、中小企業に留まっている理由はこのパタンを知らないから)、というのが本書からの学びのひとつではあります。ただ、それ以上に、ビジネスというものは、経済学でいう常にロジカルに考える経済人が行うのではなく、不完全な心をもつ一人一人の人間のドラマである、ことが物語を通じてよく伝わってきます。「企業はヒトだ」ということを改めて感じました。

 

私が本書からひとつだけ引用するとすれば、次の一文を選びます。
「組織を作るのは人間だ。その人間の感情に焦点をあてないで組織を動かそうとすること自体、おかしなことだ。」
その通りだと思います。宝石ブルー