久保田章市(著)「二代目が潰す会社、伸ばす会社」を読了。

二代目が潰す会社、伸ばす会社 (日経プレミアシリーズ)/日本経済新聞出版社
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日本の中小企業では、事業承継が問題になっていますが、事業承継できても後継者がうまく会社を成長させる場合と、潰してしまう場合がある。その違いは何か?、そしてどうすればうまく後継者育成ができるか、というのが本書のテーマです。

著者の示している解は、企業が成長を続けていくためには経営革新が不可欠であり、それを後継者にやり遂げさせることによって、従業員や取引先の信頼を勝ち取るとともに、次の時代の事業の柱を作っていく、ということだと理解しました。

いくつか印象に残ったポイントを書き留めておきます。

・売上は顧客の支持、利益は顧客が認めた価値
・銀行に、雨が降った時に傘を借りようと思ったら、天気の時の付き合いが大切。日頃から、決算内容や事業計画を説明し、信頼関係を築いておくこと
・間違った方向の生き残りたい、でコンプライアンスを軽視すると、致命的な信用失墜につながる
・経営理念は、社員の心をひとつにし、ベクトルを合わせる重要なツール
・企業もアンチエイジングをしないと老いてしまう。事業革新が不可欠
・事業革新には「事業戦略の革新(新事業進出等の売上増)」と「経営システムの革新(効率化、組織・人事改革)」。この両輪が、経営体質の強化につながる
・後継者には、先代からの社長業伝授が必須。企業によって様々な方法で行われている
・兄弟二人とも入社させるべきか?メリットはリスクヘッジ、デメリットは将来の確執の可能性。将来の確執を回避する方法は、役割分担。事業(会社)の分担、掌握する組織機能の分担など
・先代の経営に寄与した古参社員の処遇も課題。基本的には、退任していただき、後継者は自分で自分の補佐役を育てていくことが継続的成長につながる
・経営革新を担う時期は、先代が経営リスクを取ることができる社長在任中に後継者候補に取り組ませるのがベスト。取り組みを通じて、自分の代の事業の柱を作るとともに、経営人材育成につながる


振り返って、まがりなりにも、大企業と呼ばれる会社で仕事をしている自分は、経営革新の意識をどこまで持って寄与できているか、ということも考えさせられます。企業の舵取りの最終判断は経営者にあり、もちろん、私が意志決定できることではありませんが、それを支える経営企画に足る仕事をするように努めたい、と改めて思います。