サイトウ・アキヒロ著「ゲームニクスとは何か-日本発、世界基準のものづくり法則」を読了。

ゲームニクスとは何か―日本発、世界基準のものづくり法則 (幻冬舎新書)/幻冬舎
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サイトウ・アキヒロさんの講演を聞く機会があり、非常に面白かったので、本書を手に取りました。
講演は、本書のエッセンスとなっており、非常に感銘を受けました。

日本のテレビゲームソフトが世界に通用するもの、という認識はありましたが、その原因を考えてみようとしてみたことはありませんでした。

日本のテレビゲームには、二つの不文律があるそうです。
(1) 誰でも、取扱説明書を読むことなく、ゲームが始められる
(2) 誰でも、遊んでるうちに、ゲームにハマってしまい、ゲームが上手くなっていく

「なるほど」と思いました。
私自身は、ほとんどゲームをしないのですが、最近、スマホで簡単なゲームをひとつ入れて遊んでいます。最初に使い始めたときに、遊び方を自然に覚えられるチュートリアルが実によくできているなー、と思いました。これって、上記の(1)ですね。

その後も、継続してそのゲームで遊び続けているのは、(2)のパタンです。確かに、いつのまにかハマっていました。(嫁さんも一緒に。(^-^))

著者がゲームソフトを開発してきた中で培ってきた、(1)(2)を実現するノウハウを体系化・理論化することで、ゲーム以外のソフトにも使え、日本のソフトウェアのUXを向上させられるのではないか、という発想に、全面的に賛同です。

IT業界でも、コモディティ化するハードウェアに対し、ソフトウェアで付加価値をつけることを求められていますが、その際に、このゲームニクスの理論は、おおいに活用できる(すべき)ではないか、と思いました。

これを実現しているのが「日本人のおもてなしの心」である、という著者の主張には、素直にうなずかされる面もあります。また「制限されることで工夫をする」と日本文化も一役かっているという主張も、Walkmanなどの小型軽量化を生み出した日本人の匠の技を見ると、納得ですね。

しかし、肝心の我々日本人が、忘れかけているような気もします。
利益だけを追い求めるのではなく、日本人の良さを製品に反映させて、世界に問うことで、日本の製造業の再生がある、というサイトウ・アキヒロさんの主張に、非常に勇気付けられました。

B2BのITシステムでも、本書の考え方を学び、ぜひ、日本発グローバルに通用するソフトウェアを生み出したいと、本当に思います。