鈴木 博毅(著)「「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ」を読了。
「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ/鈴木 博毅

「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ/鈴木 博毅

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- 「失敗の本質」シリーズが話題になっているのを見て、読みたいと思っていましたが、あのシリーズを全部読んでいる時間が取れそうにないため、本書を手に取りました。
- amazonの書評を見ると、本書は、解説書としては散々な評価なのですね(苦笑)。

- しかし、自分としては、23項目に渡って書かれている内容は、腑に落ちることばかりでした。解説書と思わずに読めば、良書なのではないでしょうか。

- 想定外というほどの状況に置かれている現在の日本にとって、失敗の本質から学ぶことは、非常に多いと思います。
- 23項目全てが「同意」なのですが、特に自分としても大きくうなずけたことをいくつか覚書としてメモしておきます(本書そのままの言葉ではなく、自分なりの解釈で書いている部分もありますので、ご承知おきのほど)。
- ・[03]から
- 日本は、成功するための戦略を策定して指標化する能力が不足している。がゆえに、成功した体験のコピーに陥り、戦略によって成功を再現・継続させることができない
- ・[08]から
- イノベーションを創造するには、「①既存の指標を発見し → ②敵の指標を無効化し → ③新たな指標で戦う」という3ステップで実現する。既に無効になった同じ指標を追求し続けるだけでは、敗北が待っている
- ・[11]から
- 日本は、成功の本質ではなく、型と外見だけを伝承する。勝利した経験から、活用できる戦略(What)を受け継ぐべきなのにもかかわらず、「虎の巻」として型(How)だけを伝承するために、学ぶべきことを劣化・矮小化してしまう
- ・[16]から
- 人事評価と人材配置は、組織メンバに強い影響力を持つ。無謀でも勇壮で大言壮語する人材を高く評価するような人事は、無責任で無謀な(能力のない)指揮官と参謀の温床になる。結果として、それは競合を利する結果になる
- ・[22]から
- 空気を読むことがグループシンク(集団浅慮)につながり、論理的に考えれば誤りである戦略に突き進むことを許容してします。また、サンクコスト(埋没費用)という概念を理解しないことで、方向転換や撤退もできない。
- いずれにせよ、訓練による戦術を磨くだけではなく戦略的な思考が必要であり、その戦略を実現し事業拡大するための適切な指標を追求すること。そして、追求すべき指標は変わり得ることを想定し、いつまでも過去の成功にしがみついた指標を追い求めるのではなく自ら勝負の土俵を変える(イノベーションを起こす)ことを目指すことが重要ということ。
- そのためには、現場のリッチな情報を問題意識を強く持つトップが入手する環境を醸成し、適切な経営判断を行っていくことが、「失敗の本質」から学ぶべきことではないかと思います。
