ヤンミ・ムン著「ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業」を読みました。

ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業/ヤンミ・ムン

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本書は、ブランドをひとつのツールとして解説しながら、競争の陥る罠について語っているように思いました。

市場調査によって、顧客がブランドをどう見ているかを調査した結果を基に、各社が戦略を立てる場合、各社は互いの違いを際立たせるのではなく、解消しようとする(弱みをなくそうとする)。その結果、どのブランドも同質化していくことで、差別化ができなくなる罠に陥る、というのは、我が身にも覚えがあるものです。
これは、日本人特有の行動かと思っていましたが、どうやら、世界共通のようです。(ふむふむ..)

では、自社ブランドを差別化するにはどうするのかについて、いくつかのヒントが事例とともにあげられています。いくつかを紹介すると、

リバースブランド:世の中の流れとは逆ばりをすることで、顧客が期待している拡張への流れを意図的に断ち切るやり方。Yahoo!に対するGoogleの登場が事例としてあげられています。

ブレークアウェー・ブランド:既存の分類を置き換えることで、顧客の分類プロセスに介入し再カテゴリすることで、顧客の行動に変容を促す。ソニーのAIBO(懐かしい...)が、ロボットという分類ではなくペットという分類で市場に送り出さることでバグがペットらしさと感じられてしまうことが事例としてあげられています。

ホスタイルブランド:高感度に背を向け、消費者に挑戦状をたたきつけることで、熱狂的な顧客のロイヤルティを勝ち取る方法。レッドブル(私は飲んだことがないのですが..)が「まずい」という人に一切媚びずにクチコミで興味を持たせるアプローチを取り続けた例があげられています。

こういったアプローチが、「ひとめでわかる違い」を生み出し、同質化を避けるひとつの手段であり、おそらく違いを生み出すやり方は無数にあるはず、という主張かと思います。

日々のビジネスで、競合他社との差別化(強み)は何かを常に意識しながら、いつのまにか同質化の罠にはまっている我々は、市場調査の結果を眺めつつ、もっともっとブランド価値を育てるアイデアを追求していくべきなのでしょうね。