川又p.181より
代数的K3曲面 X とその上の豊富層 L の組 (X, L) は,
(|L|^2) = 2d
となるとき,
次数2dの偏極K3曲面という.
任意の正の数dに対し, 次数2dの偏極K3曲面が存在することが知られている.
例
(1) 非特異6次曲線で分岐するP^2の2重被覆 → 2次のK3曲面
(2) P^3の中の非特異4次曲面 → 4次のK3曲面
(3) P^4の中の3次超曲面と2次超曲面の滑らかな交わり → 6次のK3曲面
(4) P^5の中の3つの2次超曲面の滑らかな交わり → 8次のK3曲面
(L としては,(1)は,O_{P^2}(1)の引き戻し,(2)~(4)は,O_X(1) を考える)
これらの逆問題を考えたのが,
Saint-Donat の論文.
注意
次数を固定したK3曲面たちは,それぞれ同型を除いて19次元の族をなす.
追記:
●Piateckii-Shapiro and Shafarevich や,Nikulinの論文では,
偏極K3曲面 とは,(射影空間に埋め込まれた)K3曲面と,そのhyperplane section (→very ample)の組,
と定義している.
●代数的とは限らぬK3曲面の場合は,その Kahler class を1つ固定したものを,偏極K3曲面と呼ぶ.
(こちら 参照)