健康ブームの落とし穴? ビタミン剤で寿命縮む恐れ
健康な人がビタミン剤を服用すると、寿命を縮める恐れがある-。デンマークの研究者らが、世界的なサプリメントブームに警鐘を鳴らす調査結果を発表した。英保健省も注意を喚起している。
英デーリー・テレグラフ紙などによると、コペンハーゲン大学の研究チームは23万人を対象に、化学的に合成されたビタミンを含む抗酸化剤(老化防止剤)の服用効果を調査した。
その結果、ビタミンA剤では寿命を縮める危険が16%高まりベータカロチン剤でも7%増すことが分かった。風邪の予防のため多くの人が摂取しているビタミンC剤には、顕著な予防効果が確認できなかったという。
研究者らは「サプリメント摂取が、もともと体に備わる病気への防御力を阻害する」と指摘している。
英保健省のスポークスマンは「サプリメント剤服用の効果を検証する必要がある」とした上で、食事によってビタミンなどを摂取するよう呼び掛けた。
出典:中日新聞
注目素材「AC-11」配合の洗顔料
皮膚科や形成外科のクリニックと提携してエステサロンを運営するプラソン(東京都中央区)は、肌の老化現象に着目した化粧品シリーズ「Regene(リジーン)」から、洗顔料を2008年4月14日に発売した。
米政府機関認定の成分「AC-11」
洗顔料には、DNA修復促進成分「AC-11(イレブン)」を配合した。AC-11は熱帯雨林植物「キャッツクロー」の抽出物を濃縮化したもので、米政府機関のFDA(食品医薬品局)でも効果が認められている。
紫外線や活性酸素の影響で傷ついたDNAがたんぱく質を正しく設計できず、その結果、シワ、シミ、乾燥、たるみなどの老化現象が引き起こされるということに着目。AC-11でDNAの修復をはかる。
肌タイプに応じて2種類を発売する。
「リジーン モイスチャーフォーム」は、乾燥肌用の洗顔料。「AC-11」のほか、「アルギニン」などの3種類の保湿成分を配合した。しっとりと洗い上げながら、保湿成分を補う。
「リジーン リフレッシュフォーム」は、脂性肌用の洗顔料。ミネラルをたっぷり含み保湿・洗浄する「モロッコクレイ」、ニキビの抑制作用のある「レチノール(ビタミンA)」、「AC-11」などを配合した。さっぱりとした洗い上がり。
容量と価格は、「モイスチャーフォーム」150mL5775円、「リフレッシュフォーム」100g5775円。
「リジーン」は、化粧水、美容液、クリーム、アイクリーム、クレンジングオイルを展開している。同社の運営するエステサロンで購入できるほか、インターネットでの通信販売も行っている。
出典:J-CASTニュース
だだちゃ豆 おいしさの秘密 山大農学部教授・阿部利徳さんが解説本
鶴岡市特産のだだちゃ豆研究の第一人者、山形大農学部の阿部利徳教授(60)=植物遺伝育種学=は、研究成果をまとめた「ダダチャマメ」を農山漁村文化協会(東京)から出版した。ルーツやおいしさの秘密、優れた機能性を分かりやすく解説。品種の特性や栽培の注意点も網羅しており、阿部教授は「家庭菜園を始める市民だけでなく生産者にも読んでほしい」と話している。
現在栽培されている主なだだちゃ豆の系統は12品種。最も食味が良いと言われる「白山ダダチャ」のルーツをたどると、江戸期に越後より入ってきた系統に始まり、庄内藩士や農民の手を経て、白山地区の女性が選抜育種した「藤十郎だだちゃ豆」に行き着く。阿部教授は「品種改良の歴史で、女性が主役というのはほかに例を見ないのではないか。その情熱に熱いものがこみ上げる」と思いを寄せる。
おいしさの秘密は三要素で表せる。甘みは糖、うま味は遊離アミノ酸、香りは2-アセチル-1-ピロリンという物質で決まり、他品種に比べ断然多いことを研究成果で実証。血圧降下に効果があるアミノ酸の一種GABA、抗酸化作用のあるとされるプロアントシアニジンを多量に含み、機能性食品としても優れていると太鼓判を押している。
おいしさを損なわない栽培や管理、調理について▽多肥栽培すると糖が減る▽収穫後すぐ冷蔵すれば成分低下が防げる▽ゆで時間は3分が目安-とアドバイス。また水田転換畑と畑、家庭菜園に場合分けして、育苗や定植など栽培の注意点を説明。品種の解説では、より大粒で収量の高いだだちゃ豆開発に向けた取り組みを紹介している。
豆乳やおから、アイス、麦きりなどの加工品や食べ方も紹介しているが「新鮮なうちにゆでて食べるのが一番である」と結んでいる。阿部教授は「おいしさゆえにブランド化に成功したたぐいまれなる遺伝資源。おいしさの秘密、栽培管理を知ってほしかった」と話す。1500円。県内の書店で販売している。
出典:山形新聞
若者考案の丼、頂点に
春巻き・エゴマがミソ
倉吉市福庭の鳥取短大の学生グループが先月、島根県川本町で開催された「名物丼コンテスト」に出品した「春巻きヤッホーサラサラDon!!」がグランプリに選ばれた。コンテストを主催した同町因原の道の駅「インフォメーションセンターかわもと」内のレストラン「いんふぉ」は12日、この丼を新メニューに加える。
グランプリを受賞したのは、同短大生活学科食物栄養専攻を卒業したばかりの田中良樹さん(20)=同市上井=ら6人。同町の特産品を食材に使うことがコンテストの条件で、田中さんらはご飯の上にゆでたキャベツを敷き、同町産のシイタケ、ネギ、カモ肉などを具にした春巻きをのせた丼を考案。春巻きの表面には抗酸化・抗アレルギー作用があり、同町が栽培に力を入れているシソ科植物のエゴマの種をちりばめた。具は片栗粉ではなく、ゼラチンで固め、油で揚げた。はしで割ると溶けたゼラチンがご飯と絡む。だし汁をかけるとサラサラ食べることもできる。
コンテストには山陰両県から計22組が応募。先月9日の当日は書類選考を通過した5組の作品が競った。春巻きをのせる奇抜なアイデアと、溶けたゼラチンが外に出ないように小麦粉製の春巻きの皮とライスペーパーで二重に巻く工夫などが評価された。米子市内で中華料理店を営む父親に「入賞は無理だろう」と言われていた田中さんは「いい結果が出て自信もついた」と笑顔。管理栄養士を目指し、同短大の専攻科に5日、再入学した。 同道の駅では丼の味を少し工夫し、「かわもと流エゴマ春巻三味丼」(800円)として発売予定で「町の特産品エゴマをPRする定番メニューとして長く親しまれる商品にしたい」と期待している。
出典:朝日新聞
「青苧せんべい」できた 南陽の漆山さん開発
青苧(あおそ)の食品応用に取り組んでいる「南陽市古代織の伝統を守る会」事務局長の漆山英隆さん(67)=南陽市下荻=が、特産品「青苧せんべい」を開発した。今月15日に南陽市の烏帽子山公園で開幕する「赤湯温泉桜まつり」の売店などで販売を始める。
青苧は江戸時代の置賜地方で高級織物の素材として盛んに栽培されていた。その葉には体内の活性酸素を消去する作用を持つ抗酸化物質ポリフェノールが多量に含まれていることから、古代織の伝統を守る会は食品への応用にも取り組んでいる。これまで「青苧まんじゅう」と「青苧麦切り」を商品化しており、自ら栽培している漆山さんが生葉と粉末を供給している。
青苧せんべいは、新たな観光土産品を探していた赤湯温泉旅館協同組合からの働き掛けで商品化した。製造は鎌田製菓(山形市)に委託。小麦粉の生地で焼き上げた瓦せんべいに青苧の葉の粉末を練りこんだ砂糖をまぶし、緑色の風合いを視覚的に楽しめる。1袋12枚入り350円。常温で6カ月保存できるため土産品に適しているという。
4月中旬から赤湯温泉旅館の瀧波、民話伝承施設「夕鶴の里」(南陽市漆山)などで販売する。
古代織の伝統を守る会は7月に青苧の伝承と利活用に取り組んでいる大江町、朝日町の関係者を招いた「青苧サミット」を市内で開催する予定で、この催しでも新商品のせんべいを紹介する。
漆山さんは「新たな特産品としてお茶の間に定着させたい」と話している。
出典:山形新聞
「農商工連携」が加速 北陸の企業
北陸の企業で、地域の農家と連携し、農産物を調達する新たな流通ルートを構築したり、地域色のある特産加工食品の開発に乗り出す動きが出てきた。地場の商工業と農業がスクラムを組む、いわゆる「農商工連携」で、企業は安全、安心な食材を低コストで調達でき、生産者は販売先を安定的に確保できる利点があるとされる。経済団体や国、自治体の支援という追い風も受け、農商工連携が一気に拡大する可能性もある。
日の出屋製菓産業(南砺市)はJA福光と、今年度からあられかきもちの原材料となる加工用米を調達する契約を交わした。同市福光地域の営農集落が約三十五ヘクタールの水田で、約二百トンの加工用米を契約栽培する計画である。
JA福光は従来、国の生産調整で、水田を畑地に切り替える手間をかけ、主食用米からムギや大豆に転作してきた。加工用米は転作作物にカウントされることから、「従来と変わらぬ水田で耕作できる利点がある」(営農部)という。
日の出屋製菓産業側は、「地元産の安全、安心な加工用米を使って菓子づくりができることに加え、物流コストを大幅に削減するメリットもある」(川合声一社長)とし、全国的にも珍しい加工用米の契約栽培に踏み切ることにした。
大阪屋ショップ(富山市)は今年六月から、富山県産野菜コーナー「てんこ盛り市場」を本格的に展開する。高岡青果市場(高岡市)、県内の営農集団と連携し、昨年試行したところ、「顧客から鮮度が高く、安全な野菜として評判もよく、売れ行き好調だった」(広報担当)とし、今年は県産野菜コーナーを九店舗に拡大する。
生産農家は安定した価格で野菜を計画栽培できるとし、企業、農家双方にとって利点があるという。
地場農産物を新たな特産加工食品の開発に生かす企業の取り組みとして、金城納豆食品(白山市)は、農協の協力を得て、同市産のエンレイ大豆100%使用の「石川県産大豆納豆」を発売した。豆を浸す水は白山の伏流水を使っており、「大手メーカーにはできない地産地消にこだわった特長ある商品開発を進めたい」(和田重國社長)とする。
ルバンシュ(能美市)は、能登沖で採取した海洋深層水の天然塩をベースに、保湿力や抗酸化作用があるとされる金時草のエキスを配合した入浴剤「金時草の湯」を開発した。香り付けには、珠洲産有機裁培のラベンダーオイルを使用しており、「安全、安心と地産地消をキーワードに開発した商品」(広報担当)としている。
富山県商工会連合会は今年度から、創業や経営革新などを支援する部署で、農商工連携を促進する取り組みに乗り出す。県内の中小企業と農林漁業者との仲介役として、新商品開発や販路開拓、ブランド力構築を進めるための情報提供や専門家の紹介に取り組む。五月中には具体的な支援内容を固め、地域力の向上を図りたいとしている。
国は今年度中に、地域経済の活性化に向け、農商工連携に取り組む企業や農家を税制優遇したり、公的融資枠を拡大する方針で、北陸でも農商工連携は「地産地消」の気運が高まる中、着実に前進するとの期待感が強まっている。
出典:北國新聞
"世界のミクニ"をはじめ有名シェフも絶賛のNZ産食材とは
"万能調味料"なアボカドオイル
ニュージーランド貿易経済促進庁はこのほど、千葉・美浜区の幕張メッセで開催された食品と飲料の専門展示会「FOODEX 2008」に出展をした。ニュージーランドパビリオン内では様々なニュージーランド産食材や製品が展示されていたが、中でも注目はオリバード社の「エキストラバージンアボカドオイル」(1,890円)。"世界のミクニ"こと三國清三シェフも大絶賛するオイルなのだ。
アボカドオイル。その名の通り、アボカドからつくられるオイルのことなのだが、もう少し詳しく説明しよう。エキストラバージンアボカドオイルは、ニュージーランド産アボカド果実100%の一番搾り油。悪玉コレステロールを下げる働きのあるオレイン酸や、抗酸化作用の強いビタミンEが豊富に含まれているという。さらには、コレステロールの体内吸収を防ぐ植物ステロールも多く含有しており、その量はオリーブオイルの約3倍とのことだ。アボカドの使用量は、1 本(250ml)あたり25~30個程度。なんとも贅沢! 味はというとまったり感はあるが、オリーブオイルに時々感じられるような青臭さはない。クセがなく、様々な食材に合いそうな印象を受けた。
そんなアボカドオイルに、世界各国のシェフも注目している。イギリスのスターシェフであるジェイミー・オリバー氏、同じくイギリスのピーター・ゴードン氏、ニュージーランドの有名シェフ、マーティン・ボズリー氏……。そして、日本を代表するフレンチシェフである三國清三氏もこのオイルを愛用し、東京・四谷の「オテル・ドゥ・ミクニ」をはじめ、各店舗で利用している。そこで、FOODEXのニュージーランドパビリオンを訪れた三國シェフにエキストラバージンアボカドオイル導入のきっかけを聞くと、「イタリアンにはオリーブオイルというイタリア料理ならではのオイルがあるでしょ? フレンチにもそういうオイルが欲しくてね。それで、5年ほど前から『エキストラバージンアボカドオイル』を使うようになったんだ」。
同オイルと料理との相性について質問すると、「サラダ、魚貝、肉類、さらにはデザートといった具合に、これがどんな料理にでも合うんだよ。醤油と同じで万能の調味料だね」。基本的に三國氏は、このオイルを加熱せずに使うという。ということは、家庭で使う際にもドレッシングやソースの代わりに手軽に使用できるということ。家庭料理も取り入れやすい調味料なのだ。
"世界のミクニ"が絶賛するニュージーランド産アボカドオイル。しかしニュージーランドにはまだまだ他にも良質な食材がある。次ページでは、アボカドオイル以外の食材について紹介していくとしよう。
まだまだあるNZ産食材
まずは牛肉。ニュージーランド産の牛肉で特徴的なのが牧草牛である。牧草地で放し飼いをして飼育した牧草牛は、ストレスフリーの環境で育っていく。販促担当者によると、「ストレスがあると肉が固くなってしまう」とのことで、ストレスを軽減させることが肉のおいしさにつながるといえるだろう。
他には、色とりどりのフルーツビネガーも注目を集めていた。リンゴ酢をベースに、ニュージーランドフルーツとして有名なブラックカラントやゴールドキウイなどの果汁をプラスしたタイプや、白と赤のワインビネガーも並んでいた。また、近年ではワインも徐々に人気を集めているという。ニュージーランドのぶどう園は沿岸部に位置するものが多く、日中はぶどうの木が強い日差しで温められ、夜になると潮風によって冷やされる。この繰り返しの中でゆっくりとぶどうが育っていった結果、フレッシュで多彩なニュージーランド産ワイン独特の風味につながっていくとのことだ。
最後に紹介するのが塩。最近では海塩や岩塩、天日塩など様々なタイプの塩がスーパーでも置かれるようになった。ニュージーランドにもNZオーガニック認証の「フレーキーシーソルト」という天日塩がある。ニュージーランド南島マルボロ産で、近海のきれいな海水からつくられた無添加の塩なのだが、その形状が特徴的でおもしろい。少し大きめの粒をよく見てみると、ピラミッドの形をしているのだ。一般の食卓塩よりまろやかな風味があり、「いつものサラダにアボカドオイルとフレーキーソルトをかけるだけで、ちょっとしたご馳走になりそう! 」と創作意欲がわいてきた。
近年、食の安全性が話題となっているが、ニュージーランドでは国と業界を挙げて、長年食の安全の維持に取り組んでいるという。2002年には国内および国外の消費者を守るため、食品安全に特化した機関であるニュージーランド食品安全庁を設置し、輸出入される食品の安全を管轄。2007年には生産物の持続可能な発展を意識したビジネス環境づくりを含む「サステナビリティ政策」を発表し、安全な食品を安定的に供給する取り組みもスタートしている。今回のパビリオン見学や三國シェフへのインタビューは、おいしさだけではなく安全や健康イメージもあるニュージーランド食材に、今後一層の注目が集まっていくのではないだろうかと感じさせる内容だった。
出典:マイコミジャーナル
がん転移:島根大が一因解明 付属病院と共同研究、効果的な治療法に期待 /島根
島根大医学部生命科学講座腫瘍(しゅよう)生物学の本間良夫教授の研究室が、がん細胞の転移はミトコンドリアDNAの突然変異が一因であることを、初めて突き止めた。今後は成果をがん医療へ応用することを目指して同大医学部付属病院と共同研究を続ける。研究が今後、がんの転移を予防する効果的な治療法の開発につながることが期待される。
臨床研究に力点
ミトコンドリアは、生命維持に必要なエネルギー合成の役目を担う細胞内の小器官。細胞の核にある遺伝情報(核DNA)と別に、「ミトコンドリアDNA」と呼ばれる独自のゲノムが存在する。これまでがんの転移はミトコンドリアDNAの突然変異が関係すると考えられていたが、関連性は明らかにされていなかった。
研究ではミトコンドリアDNAの突然変異が、がん転移の一因となることをマウスや人間のがん細胞で証明。また、転移性の高いがん細胞では活性酸素種などが増えており、これに抗酸化剤処理を行うことで転移が抑制できることもわかった。
研究にかかわったのは同大のほか、千葉県がんセンター、筑波大大学院の研究者の約10人。島根大では本間教授のほか、竹永啓三准教授(55)、秋元美穂助教(30)がかかわった。秋元助教は06年に筑波大大学院から、竹永准教授は今年4月に千葉県がんセンターから、それぞれ研究を続けるため島根大に移ってきた。
同大ではがん研究に重点を置く。同大付属病院内には昨年、「腫瘍センター」を設置。本間教授らの属する腫瘍生物学教室も、がんの臨床研究に力を注ぐ目的で今月1日に医学部生命科学講座に新設された。
今後この研究の主要拠点は島根大に移る。研究室では島根大医学部付属病院と共同して、どの種類のがんに突然変異が多く見られるかなど細かな研究を進め、がん転移や新たな抗がん剤の開発研究を進める予定だ。
今回の成果は米国の著名な科学誌「サイエンス」のインターネット版に4日付で掲載され、今後は世界中で研究競争の激化も予測される。治療法の確立にはまだまだ研究の時間が必要と見られるが、本間教授は「転移抑制についての攻めどころもわかってきた。今後は激しい(国際間の)競争があると思うが、病院と共にきめ細かく長時間かけて研究を進めていきたい」と抱負を語った。
出典:毎日新聞
がん転移「ミトコンドリアDNAの突然変異」メカニズム解明 治療に光
がん細胞の転移は、生命活動に必要なエネルギーを合成する働きを持つミトコンドリアDNAの突然変異が原因の一つであることを、島根大医学部生命科学講座の本間良夫教授らの研究グループが発見し、4日、米科学誌サイエンス電子版に発表した。転移のメカニズムが解明されたことで、がんを抑制する効果的な治療法の開発につながると期待されている。
千葉県がんセンター、筑波大との共同研究で、マウスのがん細胞を使用して実験。転移能力の高いものと低いものの2種類のがん細胞を用意し、双方の核DNAとミトコンドリアDNAを交換した。するとできた細胞の転移能力は、ミトコンドリアDNAがもともとあった細胞の転移能力と一致。転移のしやすさは、核DNAではなく、ミトコンドリアDNAに左右されることが判明した。
ヒトの乳がんと子宮頸がんの細胞を使った実験でも、同じ仕組みを確認した。
さらにマウス実験では、ミトコンドリアDNAの塩基配列を解析。ミトコンドリアDNAが突然変異を起こすとエネルギー合成力が低下して活性酸素の産出量が増加。この活性酸素が核DNAに影響し、転移能力の獲得につながっていた。
また抗酸化剤処理で活性酸素量を抑制すると転移能力が抑制されることも突きとめた。今後島根大を中心にヒトのがん細胞での検証を進め、がんが転移する可能性の診断法や転移能力獲得を抑制する方法を研究する。本間教授は「この発見はがんの転移をコントロールする大きな手がかり。検証を重ねれば新たながん治療法の開発につながる」としている。
出典:MSN産経ニュース
富士経済、コラーゲンなど生物由来有用成分・素材市場の調査、L-シトルリン市場が2012年に20億
富士経済は、健康食品や化粧品などの原料として使われる生物由来有用成分・素材バルク市場の調査を実施した。その結果、メタボリックシンドローム、内外美容、関節サポートを訴求した素材の市場が拡大。今後有望な新素材市場としては、L-シトルリンが2012年に20億円(2007年の40倍)、エラスチンが2012年に25億円(2007年の3.6倍)に達するなどが明らかになった。なお、詳細を報告書「2008年版生物由来有用成分・素材市場徹底調査」にまとめた。
この報告書では、生物由来有用成分・素材50品目のバルク市場についてその市場規模、メーカーシェア、価格動向、有望応用分野などを調査分析し、各バルク市場の方向性を明らかにている。
生物由来有用成分・素材バルク市場は健康食品市場の拡大とともに成長を続けてきたが、アガリクスの安全性に関する問題や大豆イソフラボンの摂取目安量の上限値問題などから、2006年に健康食品市場が縮小したためこの市場も前年を下回った。さらに厚生労働省による表示に関する規制強化が進むなど市場環境は厳しくなっている。しかし、特定保健用食品市場の成長や健康食品分野でも「コラーゲン」「アスタキサンチン」「グルコサミン」などメタボリックシンドローム、内外美容、関節サポートを訴求した素材の市場が着実に増加し、2007年は前年比3.8%増の1032億円となった。また、「L-シトルリン」「エラスチン」など新しい素材も登場し注目を集めている。高齢者人口の増加、今年4月からスタートした特定健診制度の導入によって、健康食品を含めた予防分野の商品の需要が拡大するとみられる。
植物由来素材では、「ブルーベリー」「ウコン」「ニンニク抽出物」が、体感性の良さ、認知度の高さ、馴染みがあり利用しやすいことから需要を拡大している。メタボリックシンドローム、免疫活性、脳機能改善、更年期サポート訴求が多くなっている。今後は、表示規制強化が進むことから、訴求する機能を絞り込み、認知度をいかに高めていくかが各素材における需要拡大の鍵となる。
動物由来・その他素材では、食薬区分の見直しで食品素材として利用が可能になった「コエンザイムQ10」「α-リポ酸」「L-カルニチン」が 2003年~2005年にかけてブームとなり消費者の認知度が高まった。ブームの収束、健康食品市場全体の縮小によって、この市場も縮小したが、根強いリピーターの存在、医薬品としての安全性の高さと豊富な研究データを背景に業界全体で啓発活動を積極的に進めていることから、市場は新たな成長段階に入ると予想される。優れた活性酸素除去能力で注目される「白金ナノコロイド」や欧米で人気が高く食薬区分改正で登場した新素材の「L-シトルリン」などへの期待が高い。
美容分野は、内外美容の考えの浸透で化粧品だけでなく飲む美容素材として需要が高まっている。特に、認知度の高い「コラーゲン」、体感性、即効性でアンチエイジング素材として注目される「プラセンタ」などの成長が顕著だ。また、高齢化の進行で関節痛に悩む人の増加によって「グルコサミン」「コンドロイチン」が安定成長している。関節痛対応として複合使用される「ヒアルロン酸」や「MSM(メチルスルフォニルメタン)」もともに需要を拡大している。
全体の70%以上を食品分野が占めており、その中でも健康食品分野が中心である。精製技術の向上によって動物臭、魚臭が改善され、水溶化技術の向上によってサプリメント、粉末、ドリンクタイプなど様々な形態で商品化されている。化粧品・トイレタリー分野では、「アスタキサンチン」「コエンザイム Q10」など健康食品で人気となった素材の利用が増えた。化粧品では含有量が少なく使用量は少ないものの、化粧品メーカーのブランド力、販促宣伝効果によって、素材の認知度が高まり、健康食品の再拡大につながるため、化粧品に採用されることで波及効果が見込める。医薬品・医薬部外品分野は、使用される素材のグレードが高く、量は少ないものの金額ベースでは食品分野に次いで大きい。医薬品分野では「コンドロイチン」「ヒアルロン酸」が大きなウエイトを占める。
コラーゲンは、2007年が82億円に達し、2012年が132億円(伸長率161.0%)になると予測する(分子量3000グレードに換算して市場規模を算出)。
コラーゲンは動物組織の皮膚、血管、腱、歯などの組織に存在する線維状のタンパク質で、からだを構成する全タンパク質の約30%を占めている。コラーゲンの原料には、豚、牛、鶏、魚由来がある。味、臭いの面で牛由来が主流であったがBSE問題によって原料の切り替えが急速に進み、現在では豚由来が主流となっている。また、イメージの良さ、水産加工メーカーの新規参入によって、魚由来コラーゲンが増加している。豚由来60%、魚由来30%、牛・鶏由来10%程度と推定される。
コラーゲンは美肌素材として認知度が非常に高く、体感性も高いことから健康食品やサプリメントに使用されている。風味の良い高品質コラーゲンが出て来ていることから、飲料、菓子など一般食品の用途へも急速に広まっている。他の美容素材に比べて原料価格が低く、採用しやすいことやエビデンスの蓄積によって、骨・関節訴求など新たなユーザー層への拡大が期待される。
プラセンタは2007年が22億円に達し、2012年が37億円(伸長率168.2%)になる見通しだ(100%粉末換算で市場規模を算出)。
プラセンタとは英語で胎盤を意味し、人体に欠かせない各種の物質を胎児に供給する重要な役割を担っている。タンパク質や酵素・ビタミン・アミノ酸・ミネラル・糖類・核酸・各種グロスファクター(成長因子)など数百種の成分が含まれ、ホルモン調整作用、抗酸化作用、免疫賦活作用、美白作用、細胞分裂増殖作用をはじめ様々な効果や機能を有する。健康食品や化粧品に利用されるプラセンタ原料は一般的に豚胎盤由来が使用されるが、最近では馬胎盤由来も登場している。医薬品の分野ではヒト胎盤の使用が認められており、更年期障害・乳汁分泌不全、肝機能改善の医療用医薬品が保険適用されている。
皮膚細胞修復作用、美白作用の体感性が高いことから、健康食品、化粧品分野では強力なリピーターによって安定した需要を確保している。また、アンチエイジング素材としても脚光を浴びている。プラセンタを利用したドリンク、サプリメント類、スキンケア化粧品での商品開発が活発化している。メーカーによる機能研究も進んでおり、エステティックサロン、美容外科クリニックにおいてドクターの評価が高く、更年期障害対策、肝機能改善、アレルギー対応など美容目的以外での利用も広がってきている。
エラスチンは2007年が7億円に達し2012年が25億円(伸長率357.1%)になると予測する(100%の粉末換算で市場規模を算出)。
エラスチンは、細胞外で働く繊維状の蛋白質で、ゴムのように伸び縮みする性質(弾性)があり、組織に柔軟性を与え、皮膚の真皮・靱帯・腱・血管壁など伸縮性の必要な器官に広く分布する。老化とともに分解され生成されにくくなり、中年期では25%以上減少するといわれている。加齢や紫外線の影響によって、エラスチンが分解され次第に弾力を失うと真皮が表皮を支えきれずにシワやタルミとなって現れる。食品として内側から補給することも有効で食べる美容素材として注目されている。化粧品素材として牛由来エラスチンが古くから使用されていたが、BSE問題によって牛由来素材が敬遠され、現在ではカツオ、タラといった魚由来や豚由来素材のエラスチンが主流となっている。
エラスチンは、ハウス食品の美容ドリンク「うるおい美率」にコラーゲン・ヒアルロン酸とともに配合され、美肌素材として注目度が高まっている。また、味、臭い、安定性ともに優れていることから、健康食品用途では、美肌サポートのサプリメント、ドリンクでの採用が活発化すると予想される。化粧品分野では、肌のハリを保つアイテムとして資生堂の「エリクシールシュペリエル」に採用されている。大手メーカーに採用されたことで、エラスチンの認知度がさらに高まり市場に好影響を与えるとみられる。
L-シトルリンは2007年が5000万円に達し、2012年が20億円(2007年の40倍)になると見込まれる(100%の粉末換算で市場規模を算出)。
L-シトルリンは、スイカ、メロン、ニガウリ、キュウリなどのウリ科植物に多く含まれ、特にスイカに多く含まれるアミノ酸の一種。L-シトルリンの代表的な生理機能としては、経口摂取によって体内で吸収後アルギニンに変換、さらにシトルリンに変換される際にNO(一酸化窒素)を産生することによる血管拡張作用、血流促進作用があげられる。また、神経伝達、免疫賦活、筋肉増強、運動パフォーマンスの上昇、精力増強や冷え性改善など様々な機能が明らかにされてきている。米国では動脈硬化など心疾患予防やアスリート向けのサプリメントとして人気が高く、欧州ではL-シトルリン-リンゴ酸塩が疲労回復の OTC薬として20年以上の実績を持っている。
2007年8月に食品向けの原料供給が解禁となり、各メーカーはセミナーなどによる情報提供、安全性、機能性データの整備に注力した。供給が本格化するのは商品開発が活発化する2008年以降とみられる。わずかに甘みがあり、水に溶けやすく吸湿性が非常に低いため、飲料から錠剤、カプセル、顆粒まで多様な形状での商品化が可能である。健康食品市場では、L-シトルリンの特徴的な生理機能である血流改善、血管機能向上の訴求に加え、冷え性改善、運動パフォーマンス向上といった機能面を訴求した商品開発が活発になると予想される。
[小売価格]
A4判 267頁:10万3950円(税込)
出典:マイライフ手帳@ニュース