ミドリイシを食べるヒラムシが発生してしまいました。

AEFW(Acropora Eating Flatworm)と通称されています。







ヒラムシによる噛み跡。



ヒラムシ対策には塩化カリウムによるディップが安価で効果的。


原理は詳しく知りませんがヒラムシ、他多くの付着生物を殺し、サンゴには無害です。


材料

塩化カリウム

Amazon等で販売されています。

500g/1500円くらい。

食品添加物グレード以上を選びましょう。





使用方法

飼育水を採取し、1Lにつき塩化カリウム3g程を混ぜ、サンゴを浸ける。

15分程経つとヒラムシ他付着生物が死んで剥がれ落ちる。


苦しむヒラムシ

写真には撮ってないですがひどい個体には十匹以上着いていました。


カリウム濃度を1600ppm程度まで上げることで付着生物に作用します。


上記で作成した液は、カリウム濃度約1500ppm(分子量K:Cl≒1:1なので)+元の海水中にある380ppmで、1900ppm弱のカリウム濃度になります。


大抵の無脊椎動物は死にますが、サンゴに対してはノーダメージ。


このディップの優れた点として、すすぐ必要があまり無いことが挙げられます。

素材がもともと海水中に豊富に含まれる塩化物イオンとカリウムイオンなので、多少混入したところで雀の涙。


さらに応用として、サンゴが取り出せない場合、水槽の水を減らしてから霧吹きでディップ液を散布し、しばらく待ってから水を戻すということも出来ます。


例えばこの方法で、100リットルの水槽にこの溶液を1リットル散布しても、カリウム濃度は15ppm上がる程度なので、気にするほどの値ではない。


卵には効かないので、根絶するには1〜2週間ごとに何回か繰り返す必要があります。


1匹でも残さないために全てのミドリイシをディップしたほうが良いです。


卵は境目の死んでる部分に産み付けられるので、生きてる部分を残してカットしたり、土台のプラグを外してつけ直すのも有効。


実際確認してないですがおそらくMEN(Montipora Eating Nudibranch)コモンサンゴ食べるウミウシにも有効。

レッドバグ等バグ類は分かりません。


こうならないために新しいサンゴ導入時にもしっかりディップや目視でしっかりチェックすべきですね。


うちでは新入りディップはしていますし、そもそも最近サンゴを追加したわけでもないですが
どこからか侵入してしまったようです。
ヒラムシ以前にSPSが2年近くずっと調子悪い。
その間にいろいろ試したけど原因不明です。
LPSは調子良い。
この機に大きいミドリイシも一旦全部解体しようかと思います。

全盛期2022.12