まどろみの中、ふと、身体の感覚が

変わった気がした

自分の身体が、皮膚一枚分しかない

中身が無くて、輪郭しかない


奇妙な違和感に、静かに瞼を開ける

まだ夢の中に、いるのだろうか


皮膚一枚分の、肉体の私 中身は

どうなったのだろうか


内側には、宇宙空間が広がっている

皮膚の輪郭が、宇宙の最果て


例えるなら、水風船 私が水風船


風船が、人間の肉体としての私

中の水が、源の光としての私


何故だろう、懐かしい感覚だ


それと共に、心の中の宇宙空間が

内側に向かい

どんどん広がっていく

すぼまっていくのに、広がっていく


この宇宙空間こそ、自分だったと

ゆっくりと思い出していく


漆黒の光の中から、男性がこちらを

じっと見つめている


アンドロメダ銀河と、天の川銀河が

融合し、新たな、宇宙文明実験を

開始する地点の自分だと、懐かしく

思い出す


突然彼が、目の前に向かってくる

その瞬間、肉体としての自分がいる

宇宙と、彼のいる宇宙が、くるりと

ひっくり返った


ぶどうの皮を剥いた時、ぷるんっと

中身がでて、皮の、中身側の部分が

外側に、外側が中になったように

一瞬で、綺麗にひっくり返った


彼のいる宇宙が真実で、こちらの

宇宙は、他の光達と、同意の上で

共有している、仮想宇宙なのだと

思い出す


創造主の愛の中、無限の光が拡散

してできた、数多くの光が、七色

に輝くシャボン玉のように

揺ら揺らと、たゆたっている


その中から、一つの個性を生み出し

共有意識としての、仮想宇宙を、今

人間としての自分が、存在している

宇宙を有らしめている


長い間忘れていた、大切なものを

思い出せた歓びが、ゆっくり身体

を包み込んでいく


この宇宙は、それぞれが持つ

オリジナルの宇宙を、より進化させ

創造主の自分が、自分だけの美しさ

を生み出す歓びのために存在する


果てしない絶望と、喪失の末

辿り着いたのは、創造主の瞳の中

創造主と共に感じ、見つめ

歓喜する世界


自分とは光であり、全てを思い出す

ために、生み出された存在であると

しみじみと思い出す