息子が小学生の頃、石川県の

自動車博物館へ、遊びに出かけた

館内には、多種多様な車が、美しく

展示されている


順々に見て歩く中、高度経済成長期

の車コーナーで、1台のオート三輪

トラックに心惹かれ、立ち止まった


上方の窓から、光が差し込んでくる


その光は、天使の梯子のように

徐々に広がり、トラックを優しく

照らし、包み込んでいく

それにつれてトラックも

光のホログラムへと、変化していく


それは、古ぼけ傷だらけの

トラックではなかった

そこにあるのは、微細な光の粒子で

出来た、美しい創造物だった


声も無く見つめていると、波紋を

描くように、胸の中に男性の声が

響き渡ってきた


私達は、諦めない。幾度文明が

終わりを迎えようとも

私達は、諦めない。幾度全てを

失っても。必ずや、新たなる創造を

新たなる進化を、成していく


その声と共に、幾つもの文明が

最盛期を迎えては、一瞬で滅びる

様子が、目の前に映し出された


1つや2つではない。幾千幾万の

文明が、幾千幾万の人類が

動物達が、植物達が、自然環境が

水面に浮かぶ水泡のように

現れては、消えていく


どれほど、優れた文明であっても

必ずや衰退し、終焉を迎える


循環こそが、宇宙の理である


創造の為に破壊し

破壊の為に創造する

始まっては終わり、終わっては始まる

現れては消え、消えては現れる


波打ち際に創られた、砂の城が

波に洗い流され、再び海へと還る

ように、全ては、始源の愛の神の

元へと戻っていく


それは、この星で行なわれている

宇宙文明創造実験の、指導及び

促進の為に飛来した、シリウスの

宇宙指導霊達の言葉だった


何故か、懐かしさを感じるのは

私の光の欠片が、シリウスにも

存在しているからなのだろう


焼け野原となった、日本が見える

沢山の人達が、瓦礫を片付け

掘っ立て小屋を建てている

皆、ただ未来だけを見ていた

新しい世界を夢見ていた


神は、自分の姿に似せ

土の塵から、人を創られた

全ては、始源の愛の神から

生み出されたのだ


我らもまた、自らの光から、

思いから、新たな生命の息吹を

生み出していく


鉄の塊に、人々の愛の息吹が

吹き込まれ、様々な乗り物が

車が生まれた


馬より丈夫で、馬より速く

馬より遠くまで、行けるように


人も馬も

もっと自由になれるように


そこにあるのは、ただの車でも

道具でもなかった


生きとし生けるもの

全てへの、限りなき愛であり

進化への渇望、そのものだった