目覚めのまどろみの中、ヒーラーに
など、なりたくはない
胸の中、何度も強く叫ぶ声がある
レプタリアンの私だ
この宇宙の法則は、弱肉強食だと
弱さこそ悪だと、吐き捨てる
目覚めの直前、瞼の裏に
文字が浮かび上がる
戦闘能力としてのヒーリング
こちらは
アンドロメダの黒豹の私
互いに譲る気はなさそうだ
どちらもその通りだと納得する
子供が、パソコンの設定をしている
父親と子供の声が、遠ざかる
突然、身体中の血が引いていく
意識が、闇へ向かい飛ぶ
気が狂いそうなほどの恐怖心
自分のせいで 私では駄目だ
激しく思考が渦巻く
暗黒の世界へと、漆黒の闇へと
意識が、引きずり込まれていく
宇宙船が見える。パニックになった
乗客達が、泣き叫び、脱出しようと
罵り合い、ひしめきあっている
計器の異常を知らせる、警告音が
鳴り響く。血が引く。指先が冷たい
激しく計器を叩く。私のせいだ
恐怖に強張る、人々の顔が見える
私のせいで。やっとの思いで、壊れ
ゆく故郷の星を後にして、兄弟星へ
後少しでたどり着くというのに
私のせいだ。ただ涙が流れる
略奪、殺戮は暇つぶし。時に快楽
途轍もない、醜い笑い顔に、胸が
締め付けられる
画面が反転する。生き残りの子供
と老人が、死者を埋葬している
殺戮者も、少年も私だとハッキリ
とわかる。殺した方が先なのか
殺された方が先なのか。無限ループ
を抜け出せぬまま、地獄の底で
反転しながら、永遠に繰り返す
魔女狩り。息子と共に、業火に焼か
れる私が見える。自分のせいで
息子まで殺された。私のせいだ
心が凍りついていく
魔女狩り裁判官。神の代理人として
の自分に、悦にいっている
どちらもやはり私だ。一体どちらが
先なのか。終わりの見えない輪廻
激しい衝動 絶望 憤怒に身体が
震える 醜さも 美しさも
弱さも 強さも 加害者も
被害者も 全てが自分
自分しかいない世界
誰もいない世界
様々な人格、個性を持つ魂の欠片が
銅製の仏像の姿をし、無限に並んで
いる。私という仏師が、それらを
窯に入れ、ドロドロに溶かしている
叡智の光を取り出し、一つの大きな
仏像を創ろうとしている
幸福な王子の最後のシーンが浮かぶ
ただの銅像になった王子と、燕は
一緒に窯で燃やされる。王子の鉛の
心臓は溶けない。神がこの街で一番
尊いものを持って還るよう、天使に
命じ、燕の死骸と、王子の心臓を
天国の神の元に届ける
私の中にも、王子はいるのだろうか
私の中にも、燕はいるのだろうか
反吐が出そうな醜さも、悪意も
全て自分だと、認め、受け入れ
許し、愛することが出来るまで
決して逃がそうとしない天界と
守護天使こそが、悪魔に見えてくる
厳しさという名の愛に、自我が
燃やし尽くされる
闇の中の光を掴めた時
ビッグバンのような
エネルギーが生まれ弾けた
このエネルギーこそが
宇宙創造と進化拡大の
エネルギーだと理解する
遥かなる過去に、失い、探し続けた
ものは、宇宙の愛から生まれた私
創造主の宝ものである私
自分は、大宇宙の愛の源の子供
なのだという、本物のプライド
絶え間なく、絶望と失敗を繰り返し
無限の輪廻の中、のたうち回る私を
許し切り、抱き続けるガイアの愛