貴女は今、闇の中、失った愛の翼を

思い出しては、後悔にくれているの

だろう。けれど今こそ、貴女が真実

の愛について深く考える

最大のチャンスなのだ


何故こうなったのか、何が悪かった

のかを考えに考え抜くうちに

いつしか一筋の涙が、貴女の頬を

つたうだろう


その時貴女は、貴女の愛の家族に

愛の友に抱かれている


闘いの中でしか咲けない花を、泥中

の花を咲かせて、友は散っていった

彼もまた、貴女の涙を、そっと

ぬぐってくれているのだ


光の中でしか、咲けない花もあれば

日陰でしか、咲けない花もある

そして、地獄の底の闇の中でしか

咲くことが叶わぬ花もある


夜の闇の中、静かに花を咲かせる

月下美人のように


貴女が咲かせたその花は、地獄を

彷徨う人々の、導きの光となるだろ

う。どうやってその花を咲かせたの

かと、人々は苦しみの中問うだろう


その時貴女は、持てるもの全てを

惜しみなく与えなさい

私はこうして、闇の中光を灯したと


貴女が得た智慧の全てを、人々に伝

えなさい。そして闇の中、途方に暮

れる者達を、助け導く者となりなさ

い。貴女はその為に、闇の中へと

堕ちていったのだから


私達は始まりの時、大宇宙の創造主

の愛の源の光の中で、全てを決めて

いた。全てを知っていた


闇に堕ちた者の思いは、闇に堕ちた

者にしか分からない

私達は、知りたかったのだ

たとえどれ程の苦しみが、その先に

待ち受けているとしても


何故なら私達は、大宇宙をお創りに

なられた創造主が、御自身を知りた

いと願われ、生み出された、永遠の

智慧の探求者なのだから


全てを魂の糧としなさい。創造主の

愛を知るよすがとしなさい


貴女が地獄の底で、嘆き苦しんで

いる時、創造主もまた、貴女と同じ

苦しみを味わっている

創造主は、貴女の親なのだから


親の光から、分かれ生まれいでた

貴女であるならば、貴女の痛みは

親の痛み。貴女の哀しみは、親の

哀しみ。そしてまた魂の兄弟達も

貴女のことを思い、日々涙してい

ることを、どうか忘れないでいて

下さい


私達は皆、元々はひとつだった

けれどある時、個性を得る為に

分離した。そのせいで、貴女の痛み

が分からなくなってしまった


貴女を愛しているから、貴女の痛み

を共に味わいたかった

だから貴女と同じ人生設定をし

貴女と同じ経験をすることで

やっと貴女の痛みを知ることが

できた


貴女と私は、同じ光だけれど、器が

変われば、経験時の感覚は変わる

だから、何度も何度も貴女のその

痛みと、同じ周波数帯になる為に

永遠の中、生まれ変わり続けた


今やっと、貴女と同じ周波数帯に

なれた。私達は共振し、同期した

やっと、ひとつの光に戻ることが

できた


貴女は私、私は貴女。転生輪廻

それは、分離した愛が、再びひとつ

になる為の、創造主の愛のシステム


貴女という花は、まだ貴女という

種の中、静かに眠っている

種はそのままでは

花咲くことができない


母という大地の、柔らかな土が

貴女の生命の種を宿し、育んで

下さった。そして、父と母により

光と水と肥料を与えられ、すくすく

と、空へと芽を伸ばした


そして、その枝葉を伸ばす為に

様々な方達が、貴女を支え導く

支柱となって下さった

貴女一人では、決して咲くことは

できなかった


人は、この世に別れを告げる時

初めて、本当の愛を知る


魂としての自分が、全ての記憶を

取り戻した時、一番後悔すること

それは、もっと人々に、優しく

してあげれば良かった。もっと

優しい言葉をかけてあげれば

良かったということ


貴女は今世、自分の生命の全てを

かけ愛し抜いた

人々を、動物、植物、樹木、天、地

海、山、河、空、鳥、魚、虫達を


貴女が彼らを愛し、彼らに愛された

愛の記憶、愛の思い出だけが

天界に持ち還ることのできるもの


貴女は、一粒の星の種として

愛の種として、この星に生まれた

美しい愛の花を咲かせ

美しい愛の宝石を実らせる為に


貴女の今世の使命が、終わりを迎え

た時、沢山の愛に導かれながら

天界へと還る。そして、天界を彩る

愛の花となり、大宇宙にひときわ

輝く愛の星となるのだ


大宇宙の創造主は、まるで庭園を

造るように、この大宇宙をお創り

になられた。庭石を据え、小山を

造り、池を掘り、魚を放った


遊歩道を造り、その周りに

色とりどりの草花を咲かせた


様々な樹木を植え、果実を実らせた

虫達を放ち、鳥達に、美しい歌声を

与えた。そしてその庭に、生き物達

を放ち、憩わせた


大宇宙の創造主は、永遠の時の中

終わりなき庭造りを楽しみ、自ら

の創造した、生命ある者達の成長を

慈愛の眼差しで、見守り続けておら

れる


貴女も私も、その庭に咲く花なのだ

様々な花達が、この大宇宙に生みだ

された歓びと、自分の美しさ、素晴

しさを誇りながら、咲き乱れている


貴女の花は、形は歪で、色あせて

いるかもしれない。けれどその花は

貴女の生命が咲かせた、唯一無二の

花なのだ


なのに何故、自分を否定するのだ

嫌い、疎み、嘲り、罵るのだ

貴女を見つめる創造主の眼差しは

果てなき慈愛に満ちているのに


貴女が天界に還った時、どこまでも

無限に広がる、美しい花畑を目にす

るだろう。それは全て、貴女が咲か

せた愛の花だ。貴女が人々に与えた

愛の花だ。そして貴女が人々から与

えられた愛の花だ

過去の、現在の、未来の貴女が咲か

せた生命の花だ


ありがとうの花、ごめんなさいの花

歓びの花、哀しみの花

様々な色や姿の花達が、貴女を迎え

てくれるのだ


人は、生命の花を咲かせる為に

沢山の哀しみや、苦しみを経験する

けれどそれこそが、人を知り、愛を

知り、創造主を知るよすがとなる


涙の花は、苦しみ、哀しみの中で

しか咲けない


涙の花は、スズランのように、小さ

な水晶の花達が並んで、少し寂しげ

に俯いて咲いている。私はこの花の

儚さ、いじらしさに胸を打たれ

愛さずにはいられないのだ


私達は、貴女がどんな花を咲かせる

のかを、楽しみにしている

どうか、貴女にしか咲かすことの

できない花を、沢山咲かせておくれ

そしてその花を、胸いっぱいに抱え

私達の元へと還っておいで。貴女が

その肉の身に、別れを告げるその時

に、私は貴女と共にいる


蛹が蝶になるように、蕾が開くよう

に、貴女が、本当の貴女に戻るその

瞬間を、私は必ず見守っている


私の眼差しは、一瞬たりとも、貴女

から離れることはなかった。だから

貴女の知らない貴女を、私は知って

いる。貴女の物語を聴かせてあげよ

う。そして二人で、沢山の思い出話

をしよう


私達が、共に咲かせた、沢山の愛の

花を、二人で抱えて、兄弟達の待つ

愛の故郷へ、私達の父であり母であ

る創造主の元へ、私達の宇宙へ共に

還ろう。約束しよう、きっとだよ


だからどうか、その日まで耐えぬい

ておくれ


私は一時も、貴女から離れたことは

なかった。たとえ貴女が

私から離れていったとしても


私は一時も、貴女から瞳を離した

ことはなかった。たとえ貴女が

私からその瞳を逸らしたとしても


私は一時も、貴女を思わないことは

なかった。たとえ貴女が

私のことを忘れ去ったとしても


私は貴女を愛し続ける

貴女が私を愛さなかったとしても