空色心経・12 | こうのの日々

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漫画家こうの史代です。
夫とキエリボウシインコのTさんと、福知山市で暮らしています。

こんにちは! こうの史代です。


の続きですよ。




般若心経には、大小2種類あるそうです。
古くからあり、我々が親しんでいるのは小本の方です。
その小本に状況説明などをつけ足して、お経の体裁に整えたものが大本であると言われています。

小本(我々の知る般若心経)には、観自在菩薩と舎利子しか登場しませんが、
大本の方には、お釈迦様も登場します。
この連載で描いた通り、セリフはほとんど無いんですけどね。
瞑想するお釈迦様から、観自在菩薩が何かを感受し、舎利子にそれを語り伝える、という構成になっています。

大本の導入と結びは、小本(我々の知る般若心経)の解説本には現代語訳で付け足されている事があります。
なかなか経文の状態で見ることはできませんが、「般若心経」割田剛雄・高橋真澄 (パイ インターナショナル)に載っていました。残念ながら絶版なのです。
これが出だしです。
お経らしく「如是我聞」で始まります。

そして、今日載せた辺りまでが、大本の導入部にあたります。
とはいえ、導入部と本文はいくらか重複しているので、小本(我々のいう般若心経)としてももう28文字ぶんは進んだことになります。

ちなみに経文では、舎利子は観自在菩薩に「善男子」と呼びかけているんだよ。
よそよそしくて妙にリアルだよね…。

ではまたね。
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