はるを待つ・その2 | こうのの日々

こうのの日々

漫画家こうの史代です。
夫とキエリボウシインコのTさんと、福知山市で暮らしています。

こんにちは! こうの史代です。

〈前回のあらすじ〉

立春とは、立ちあがって貼ることを意味します。


というわけで。

居間兼寝室と仕事部屋の壁がなんだか華やかになりました。


ついでにもうひとつ、かねて気になっていた方々の居場所も整えることにしました。

神棚です。

わたしの住んでいる福知山には、神社がたくさんあります。
ほとんどは昔話に出てくるようなちいさな祠です。
流通で栄えた街なのでお稲荷さんも多いです。
戦災に遭わなかったおかげで、昔ながらの姿で残っているのかも知れません。
普段は無人なのですが、どこもお祭りはあって、そのつど数百円ずつ奉賛金を集めます。
そして、お祭りが終わると祈祷済みのおフダがもらえます。
時期はすべてバラバラです。

わたしはこれまでの人生で、神棚というものを持ったことがありませんでした。
でも、せめておフダの置き場所くらいは用意せねば、と5年ほど前におフダ立てを買ってきました。
その後、上階がある場合は、「雲」だの「天」だの書いて天井に貼っておくといいよ、と聞いて「そんなもんに神様は騙されんだろ…」とは思いつつ、2年前に空の絵を貼ってみました。
いやたぶん、神様は騙されるのではなく、人間の気持ちを汲み取ってくれますよ、ということなんでしょうけどね。
ちなみに、これがちょうどこのブログを始める直前だったため、ここにもよく空を描いて載せるきっかけになりました。

しかし。
どうも残念な感じになっておったんですナ。
だいいち高いところにあるので、ぐちゃぐちゃになっていても全く気づけません。

そこで、このたび立春を迎えて心に「はる」がみなぎったわたしは、コレを買ってきました。
はい。
コルクボードです!
これにおフダを並べて貼りました。
これなら、新しいのを貰っても、どこに古いのがあるか一目瞭然。
すぐ交換できて便利です。

…と、ここで気づきました。
この中にひとつ、行ったことのない、どこにあるのかもわからない神社が混じっていることに。
毎年おフダを貰っているので全く見覚えがないわけではないのですが、その時「どこ?」と思ってもすぐ忘れ去っていたんですな。
しかし、何となく、数年前には
夫「これどこ?」
わたし「あー、あの辺にあったよ」と会話したような気もするのです…。
前通りかかったことがあるけど、忘れてしまったということかな…?
ちなみにネットで検索しても、どう見てもここまで奉賛金を集めに来るとは思えない数km離れたちいさな同名神社しか出てきません。
まあ、これからは常に目に入るので、名前も覚えられて、これから訪ねる楽しみも出来ました。

ではまたね。