日本海軍
歴史
日本海軍階級章
図1.昭和19年階級章
昨日、階級表は難しいと述べた理由は、上は大将から
下は二等兵(水兵では三等兵、四等兵)まで縦に、20階級以上もあり、
横に12科(将校の兵科と機関科、軍楽科や法務科、将校相当官として軍医科、薬剤科、
主計科、造船科、造機科、造兵科、水路科、歯科医科等の8科)もあったからだ。
更に、襟章、肩章、色分け、制服が黒い時と白い時でも違った。
ここでは兵科のみ述べる。大将は兵科(機関科含む)のみにあった。
尚、元帥は階級ではなく称号で、終戦で廃止された。英語ではMaster である。
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図2.階級解説-1
いわゆる兵であり、二等兵、一等兵(一人前の兵)、
上等兵(神様とか古参と言われたが、海軍では経験不足)、
兵長(強者ツワモノと呼ばれた。今の会社では係長クラス)。
図3.階級解説-2
下士官。二等兵曹(数人の長)、
一等兵曹(陸軍では軍曹だから相当偉い、通常3機編隊)、
上等兵層(軍艦の工作科長、駆逐艦の一番砲長等の責任者)。
図4.階級解説-3
将校 副官。
少尉(士官学校卒で無経験で苦労多い、たたき上げでは働き盛り、
学徒動員では粗製乱造)、
中尉(各科の長、中隊長。ゼロ戦だと12機の指揮権あり)、
大尉(戦いから引退し、作戦指揮官で最高位)。
関行男はこの最高位・大尉のため、指揮官であり実戦には参戦しない
のが普通だった。出撃前夜に問題発言がある。
関は死後2階級の特進で中佐になるが、敗戦の為ナンセンスに終らず、
母親は国賊として迫害を受けた(明日報告)。
図5.階級解説-4
将校 佐官。
少佐(駆逐艦・特設艦の艦長、航海長、砲術長、水雷長、通信長)、
中佐(最有名人は広瀬中佐、巡洋艦・駆逐艦の艦長、航空母艦・戦艦の副長)、
大佐(航空母艦・戦艦・巡洋艦の艦長、日本の場合は船と共に沈む責任体制だった。
人財損失も大きかった)。
人材と人財の違い:「代替がきく」か「きかない」かである。
図6.階級解説-5
高級将校 将官(閣下と呼ばれる)
少将(小部隊の指揮官、例:空母2+巡洋艦1+駆逐艦3)。
中将(機動部隊、艦隊の指揮官)実質的な最高位だろう。
大将(連合艦隊指令長官)神様ばかりではなかったが。
本項は以上。
(続く)