西條奈加

角川書店

2019年3月発行

 

takakoさんがご紹介されていた「隠居おてだま」が面白そうだったので・・

まずは1冊目から借りてきました。

 

やられた〜

めちゃくちゃ良くて・・

takakoさん、ありがとうございます。

西條奈加さんって今まで読んでませんでした。

途中から止められなくなり・・

久しぶりに夜更かししちゃって・・午前まで・・

はあ・・寝不足です。

 

真面目一方で趣味もなかった徳兵衛さん。

隠居してようやく仕事から離れられる、と喜んだのに・・

趣味がない=暇を持て余す、ですよね。。

しかも家族には3ヶ月くらいは隠居所に来るな!と言ってしまったし・・

釣りは待ってる時間が耐えきれずにすぐ止めちゃったし。

 

そんなところにやってきたのが孫の千代太。

千代太は生き物が大好きで(でも虫は芋虫以外嫌い)

可愛そうと言っては・・野良犬やら、子猫やら連れてきてしまって・・

犬はついつい許可してしまったものの、猫はどうにか拒否

 

そして全ての犬猫を救うことは出来ない、お前の優しい気持ちは

周囲の助けを必要としている者たちのために使うように

と諭したら・・

今度はお腹を空かせた兄妹を連れてきてしまい・・

 

徳兵衛さん、子供の扱いに慣れていなすぎ、ですね。

大人に対すると同じように話してきかせてもね・・

千代太は誰に似たのか頑固で・・諦めない・・

 

仕事以外に全く興味がなくて・・節約ばかりしていた徳兵衛さん

人のためにお金を使うなんてこともできず。

そもそも仕事はいくらでもあるのに人に援助を求めるなんて、というスタンスでした。

自分のお店と関係者を守るだけで精一杯。

人付き合いも・・自分の益になると思う人たちとばかりで。

 

そんな徳兵衛さんが千代太との関わりでどんどん変わっていく様子が描かれてます

いやもう・・大変身? 

いつの間にやら隠居所には子供たちが溢れ、その家族まで増えていき・・

抱え込む関係者がたくさんに・・

そして新しい仕事まで思いついてしまうし・・

結局仕事が好きなんですね〜 

 

人のことを思いやるというか・・

相手の立場を想像してみるというか・・

それが一番大切なこと

 

千代太の成長もすごいし・・他の子供たちも、親たちも・・

みんなで考えて一番良いと思う方向に動いていく

どうしようもない大人もいっぱい居るけど・・

1人ではできないことも、みんなで考えて対応すればどうにかなる

そんな勇気をもらいました。

 

文庫になってたので注文しちゃいました

 

是非是非、多くの方に読んで欲しいと思いました。