歌田年

宝島社

2020年1月発行

 

第18回「このミステリーがすごい!」大賞の受賞作とのこと。

お初の著者さんですが・・流石に大賞受賞だけのことはある!

そして・・「紙鑑定士」というだけあって装丁も凝ってるんですよ。

 

見返しのところに・・本の各部の名称とともに・・

使っている用紙が何なのか、記載されてます。

別丁扉もあれば貼り込みという部分もあり。

本文の用紙も4種類も使われておりまして・・

色も風合いも違います!

 

さて内容はといえば・・

紙鑑定士である主人公の渡部。

紙鑑定事務所を開いておりまして。

他にはもちろん出版用の紙の斡旋?取次?

そんなことを商売にしています。

 

そこにやってきたのが勘違いした女性。

てっきり「神探偵事務所」だと思ったそうで・・

頼まれたのは彼氏の浮気調査。

手がかりはプラモデルの写真のみ。

手付金他、ちゃんと払うと言うのでついついその気になって引き受けてしまい・・

 

写真のプラモデルについて調査を開始。

今までの出版業界でのツテを伝って・・

そこで紹介されたのが伝説のプラモデル造形家・土生井(はぶい)

彼の助けを借りてどうにか解決。

 

そしたら続けて別の依頼人もやってきて・・

こちらは行方不明の妹を探して欲しいと。

手がかりはジオラマ。はい、ここで「模型の家」が出てきます。

調査を進めると・・殺人事件が!

 

いやもう・・紙の知識もすごいですけど・・

プラモやミニチュアハウス、ジオラマの蘊蓄もたっぷり

途中「キムワイプ」が土生井の家にあったりして思わず笑い。

(キムワイプ、実験の時よく使ってました。高いから大学じゃなくて職場の方ね)

 

最後の方はもう怒涛の勢いでお話が進んでいきまして・・

珍しく夜更かしして読んでしまいました!

やっぱり「紙」の本、良いですよね〜

電子書籍ではこんな遊びはできません。

 

面白いシリーズ、見つけて嬉しいです。

皆様も是非!(今のところ、3冊です)