吉野万里子

徳間書店

2022年1月発行

 

前回読んだ吉野万里子さんの本はこちら

 

今回のは最新刊?

いや、内容や設定はとても重たいのですが・・

吉野さんの本ではスッと読んでしまって・・

元気をもらえます。

 

語り手は高校生の男女

まずは高校2年の奥貫広夢くん

図書館の奥の席でウトウトしてしまったら・・

鍵をかけられてしまい。

それでも中からは開けられて出られたのですが。

 

さっさと帰ろうとした時、屋上に影が見えて・・

自殺?と勝手に思い込み階段を駆け上がると・・

 

そこにいたのは世界史の先生。

もうすぐ退任予定、あだ名はタクワン先生。

おしゃべりをしていると、そこにもう一人。

今度は女子が駆けつけて・・こちらは三上瑠衣さん

彼女も誤解して駆けつけたのです。

 

語り手はこの二人。交互に語っていきます。

ちなみに先生は「階段研究家」であり階段ブログ「階段おじさん」を書いてます。

 

さて・・広夢くんも瑠衣さんもちょっと変わった性格で。

広夢くんは怒ったことがない? 同級生にも敬語?

瑠衣さんは怒ってばかり。同級生とはほとんど話さない。

 

広夢くんは水泳をしていたのだけれど、訳あって諦め。

瑠衣さんは卓球をやってるけれど、部活ではなくクラブチーム。

全国を目指しているけれど、最近、サーブが怪しくなってしまい・・

 

二人それぞれの事情が語られます。

間には先生の「階段おじさん」ブログが差し込まれて・・

 

いろんな事情を抱えつつ、なぜか

京都駅の階段を駆け上がるレースに

出場することになっていくのでした。

最後はレースに出たところでお終い。

 

いや、ページを繰る手も止まらず・・

吉野万里子さん、やっぱり好きです。