オリンパスは確かに、デジカメ黎明期を

牽引していた会社のひとつだった。



そんな中、ノストラダムスの予言に
世界がビビりまくっていた1999年、
CAMEDIA C-2000 ZOOMは大々的に
発売された。

当時、10万円を超える高級機として、
チープに見られがちだったデジカメを
既存のカメラマニアをも心酔せしめる
「名機」として仕上げた逸品のひとつ
という評価に異論はない。

起動の速さ、明るいF2.0レンズは今でも
遜色ないスペックだし、握りやすく、
美しいフォルムのグリップは見劣り
しないどころか、各社無難で似たような
デザインのデジカメが多くなってきた
昨今から見て、むしろ高級感が上手く
表現されているビジュアルだと思う。





ただ一点、このデジカメを過酷な運命に
導いてしまったのは、いまはもう人々の
記憶からは消去されている薄型記憶媒体
である「スマートメディア」を採用して
しまったことだろう。
発売当時も「スマートメディア」は、
SDカードやCFカードに押され風前の
灯だったと記憶しているが…



さて、そんなことより肝心の写りです。

東京駅の庇の下のアールデコ調の三角格子。


CAMEDIA C-2000 ZOOM

色調は彩度を控えた優しい印象だけど、
メリハリが利いた写りと明るいレンズの
威力は今でも見劣りはしないほど。



丸の内の摩天楼。


CAMEDIA C-2000 ZOOM

曇りだと少しフィルムっぽいザラつきが。
いまのデジカメ画像を見慣れていると
淡いけど、写真てそもそもこういう写り
だよな、という印象を与えてくれる。



和田倉噴水公園の水の演出。


CAMEDIA C-2000 ZOOM

ハイスピードシャッターで撮った水滴。
この奇麗な青の世界がオリンパスブルー
というやつなのか、素晴らしい写り。
200万画素あれば、これで今でも十分
と思わせてくれるレンズ性能はさすが。