昨日の夕方、外出した時のこと。


出先でちょっと疲れたので、ベンチ風に作られた とある休憩スペースに腰掛けて休んでいた。


周りには公衆電話や灰皿なんかもあって、小休止している人達がちらほら。


<今時は公衆電話を利用する人も殆ど居ないんだろうなぁ…>


そんなことを思っていると、夕方の買い物を終えた主婦なんかが結構利用してたりする。


<へぇ~ 意外と利用するもんだ… 目 >


とそこに、主婦と入れ替わるように一人のおじさんがやってきた。


もっとも、初めからこのおじさんに関心があったわけも無く、普通だったら ごくありふれた日常のひとコマとして記憶に残ることも無かったに違いない。


僕がこのおじさんを意識し始めたのは、受話器をとってから暫くしてからだった。


<・・・はてなマーク・・・なんか変・・・!?・・・>


人の会話を盗み聞きするなんて変な趣味は無い。
なのに…嫌でも耳に入ってくる。
何か、妙にチグハグで、受話器の向こうの人との会話が成立していない感じなのだ。


何となく聞こえてきた会話からすると、どうやら駐車場に入れた車のことらしい。
困っている様子は容易に分かった。
管理業者にでも電話しているのだろう。
更に聞こえてくる台詞から推測するに、『お金はきちんと入れたのに 時間を僅かに超過してしまったので うまく出庫出来ない…』 そんなことのようで、何度も何度も同じことを繰り返し話している。


大体の状況は飲み込めたものの、僕には関係のない話であるし、しゃしゃり出ていってどうこうする話でもないしな…そんなことを考えていると、そこに奥さんらしき人が近づいてきた。
何やら横から口出ししている。
ただでさえヤキモキしていたおじさんは、そんな奥さんの横槍にイライラがつのり 更にテンションはヒートアップアップ 遂には受話器の相手の人に怒り出してしまった…むかっ


『だから、お金は払うって言ってるんだから、どうすればいいか教えてくれればいいんだよ!!爆弾


<あ~ぁ…泥沼だな、コリャ‥あせる


と…、そんな僕の目の前に、見慣れたあるモノが映った。


<まさか…、おじさんの言っているパーキングって…>


僕は思い切って まだ話中のご夫婦に話しかけてみた。


僕の予想は…見事に的中した。




〝WONDER〟の気ままな足あと                ~和田圭市的Blog~          【Keiichi Wada】-標識
〝WONDER〟の気ままな足あと                ~和田圭市的Blog~          【Keiichi Wada】-パーキングメーター



コレ。


都内等の道路脇ではよく見かけることの出来る 簡易式の路上パーキングメーター。
停められる時間帯に制限はあるけど、300円/1H で、時間をオーバーすると、赤く点滅してお知らせするアレです。
定期的に見回りにはくるけど、基本的には個人の良心に任されているモノ。
勿論、大幅な時間超過や 悪意のあるような利用法は問題だけど、ちょっとくらいオーバーしたって、ねぇ‥


受話器の向こうの人も、そのくらい直ぐ教えてあげればいいのに…


何だか釈然としないまま受話器を置いたそのご夫婦に、 『そのまま出られても大丈夫ですよ‥』 と教えてあげたが、分かったような分からないような照れくさそうな笑みを浮かべて、礼を言ってその場を立ち去ったのだった…


ある意味、超~律儀なおじさんでしょ‥汗


ご存知なかったとは言え、曲がったことの大嫌いな、星一徹のような頑固さ‥


その美しいまでに真っ直ぐな正義の心‥


う~ん‥


感心‥するよりも、どうしても笑ってしまう僕は、まだまだ修行が足りないのかもしれない‥叫び