エルヴィス・プレスリー。享年42。
何と短い人生。

彼の事は、随分前ですがドキュメンタリーを見て、音楽性を見直しました。
素晴しいシンガーでした。

私は誤解していた部分があったのです。
チャラチャラしてヒットして、遊び呆けて、堕落した、と思ってました。
墜ちてはいきましたが、ちょっと違いました。

彼は最愛の母のバースデープレゼントのつもりで、つまりは遊び半分で、スタジオに行き一曲録音して、数枚レコードを作りました。
きっかけはそれだけでした。

ただ。
その声を聞き、顔を見たスタジオメンバーは、これは凄い!と、彼を推したわけです。
彼の故郷はメンフィス。ジャズやブルースの宝庫。ブラックミュージックを何の気もなく聞いて育ちました。
彼は抜群のリズム感覚の持ち主であり、
当時最高のイケメンでした。

デビュー後すぐスターへと駆け上がります。でもプレスリーは非常に繊細でした。不安だった。だから宗教や哲学に頼ろうとしました。でも。周りは騒ぐばかり。彼は逃げる為にドラッグに走りました。
眠る為に睡眠薬を、起きる為にドラッグを使いました。
ある意味、裸の王様、でした。

彼の顔や声と、中身は相反するものでした。だから悩んだのです。いくら一杯女性ファンがいても、彼は幸せではありませんでした。世の中をよく知らない、若い女性と結婚。彼女は平凡な家庭を夢見ましたが、スタープレスリーには無理でした。プレスリー自身も平凡を欲しましたが、夢でしか、ありませんでした。

2人はやがて離婚。プレスリーはその時、ハリウッドに打って出ていましたが、芝居があまり上手くない為に、似たような作品ばかり。
ドラッグ常用者の為にケンカも。
そんな時、ラスベガスショーに誘われ食いつきます。
自分を変えようとしたプレスリー。
でも、周りは理解しませんでした。

やがて、プレスリーは注意して生きる事を止めてしまいます。
異常な飲食、女遊び、ドラッグ、と悪い方向へと。
遂にははちきれんばかりの身体に。
それでも、ロックンロールを狂ったように歌い続けて。
彼は繊細で臆病な所がありました。
触れられたくない部分があったはず。
それをも他人は踏みつけて、さあ歌ってくれ、と言いました。

彼は、自室で倒れているのを発見されました。既に亡くなっていました。

優しく脆く、大胆で繊細で、人生に迷いながらも、LOVE、を歌い続けた42年でした。😢

私は今、プレスリーは大好きです。
良い資質を持った、イケメンの、普通の感覚の、スターシンガーでした。