​ハ長調〜辿り着く時と出発に

2023年11月5日


今日は待ちに待った家族時間の1日とします。

当教室の発表会や私のチャペル見学、娘の長引く風邪、あいにくのお天気・・予定が合わず、そして11月は、息子の空手の大会が続き、日曜日がなにかと潰れるので、今日が残されたチャンス。

お天気も回復のようでなによりです。



最近、私の母が、叔母の影響で多肉植物にハマっており、増えては移植してお裾分けしてくれるので、教室にも進出してきました・・・




さて、昨日は、生徒の方々のおかげで、一つの決意に至りました。


来年の発表会に弾く曲・・・・




何度か綴ってきましたが、来年は私にとってピアノ人生と共に歩む30代最後の年。

20代の頃以来、教室を開講してから、弾くことのなかったベートーヴェン。


ベートーヴェンの人間らしい音楽の世界が好きで、青春時代に聴いたポップスが今でも色褪せることなく心を躍らせてくれるのと一緒で、ベートーヴェンを聴くと、なぜか、子供の頃からの自分や言葉にならぬ生き様や心境を連想させてくれます。


ベートーヴェンを弾かずして30代を終えるわけにはいかない!と思い、これまで何度も生徒の皆様がレッスンで選んでこられるベートーヴェンの音楽に学び、満足して通り過ぎていた自分の心を叩き起こしました。


生徒の皆様とのレッスンではやはり比較的“三大ソナタ”(悲愴、月光、熱情)やテンペストが定番のように挙がってくるので、そんな私も弾いたことがあるので、そこを外して選ぼう…とずっと吟味しておりました。


改めてベートーヴェンのピアノソナタの数々を聴くと、やはり先に述べたような感情が湧き起こります。



そんな昨日、

朝のレッスンでお会いした生徒様から




サムネイル
 

​先生「ワルトシュタイン」似合いそう〜♪


と話してくださいました。

同じようにベートーヴェンを愛する上級者さんである生徒様。


そしてその後お会いした、更にベートーヴェンを強く愛する生徒様からも、



​先生「ワルトシュタイン」の3楽章、どうですか♪

 
サムネイル


と。



1楽章の出だしのイメージが強く残り過ぎたまま、記憶と感覚が拡張されて目を背けていた一曲だった私。



もう一度、楽譜を開き、音源を流しました。


中学生の頃、当時習っていた恩師の筆跡で、1楽章の途中までやった形跡がありました。


そうだ。

コンクールがあるといって、中断してそのまま再開しなかったワルトシュタイン。


全楽章、聴いていたら、10代と20代の頃にあった感情とは別の何かが湧き起こり、目を閉じて聴き入っていました。


その後、楽譜を譜面台におき、雑ながらも初見で全体を弾いてみて・・・


「ハ長調」

に気づき・・・

♯と♭の調号一つない調性の曲のこと。



やりかけて止めていた曲。



生徒の皆様とのレッスンライフが色々と浮かびました。


“子供の頃に、昔先生とやったんでしょうけど、書き込みもここで終わっていて…。”


という会話から、もう一度手に取り最後まで仕上げるというレッスンシーンがよくあります。




私もその1人の感覚になりました。



そしてハ長調。



30代の終わりと40代への幕開けに、真っ新なハ長調を、辿り着いたその時と出発に例えて華やかにそして穏やかに、軽やかに、人生の苦楽を乗せて弾きたいな、と想いが100%に固まりました。


できれば全楽章弾きたい想いですが、発表会の尺を考えて、それでも1楽章と3楽章を弾こうと決めました。



生徒の皆様の音楽への愛に出合わせていただきながら、私も音楽への感情との出逢いと発見があります。


改めて、大人のピアノライフを共にできる当教室の生徒の皆様の存在と繋がりに感謝したいなぁと思いました。


少しずつ合間合間に指使いを決めて、完成を目指したいと思います。



その前に練習中のラヴェル。



ベートーヴェンの後に弾くと・・・


や、や、やっぱり難しい。。。汗

読譜の解釈が難しい。


それでも弾きたい一曲。

年内に何とかゆっくりでも音楽的になるよう目指して、来春の弾き合い会の一曲にしたいです。



今日も素敵なピアノライフを!