年収2500万の農家ー川上村のレタスー | 気ままに。野球・政治や社会問題

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川上村において、台湾向けのレタス輸出が開始されたのは平成18年からである。


なぜ全国一を誇るレタス産地が輸出に取り組むことになったのか、その理由は二つある。


一つは、国内における野菜需要の減少である。これには、国内での野菜消費量が減少傾向にあることに加えて他産地の台頭による産地間競争の激化が大きく影響している。このため、産地を維持・発展させるためには新たなマーケットを求める必要が出てきている。


二つには、生産過剰時における需給調整のためである。夏場の生産過剰時には、価格の暴落を防ぐため、レタスの需給調整をせざるを得ない。新たなマーケットを国外に確立し、安定した輸出をすることで、生産過剰時における国内の需給調整に役立つと考えられる。



 さらに、レタスの輸出に取り組むことによって、①農家の生産意欲の向上、②日本国内におけるレタスブランドの確立(産地のPRと宣伝効果が期待できる)といった点も輸出促進の副次的な理由にあげられる。

 川上村のレタスの輸出先である台湾では、10月から翌年の5月までの期間にレタスが栽培されているが、気温が上昇する夏場の間は気候的にレタスの栽培が困難であることから、この期間のレタスの供給をアメリカに依存しており、台湾市場では高値で取引されている。
このため、地理的にも台湾に近い日本から安全で新鮮なレタスを供給することが可能であれば、新たな市場の開拓と販路の拡大につながる可能性が大きいと判断したのである。



輸出への取り組みは、まず劣化しやすい葉物野菜が台湾市場に出荷された場合の品質の確認から着手された。

テスト輸出は、平成18年の5月から6月にかけて実施され、台湾到着後のレタスの品質確認、検疫等の輸出手続きの確認作業が行われた。その後、品質的にも十分問題がない、検疫等の輸出手続きもクリアできるという確信を得て、商業ベースによる本格的な輸出が展開されることとなった。

JA長野八ヶ岳が輸出主体となり、6月から9月にかけてレタスの輸出・現地販売を開始し、7月には現地で「川上村フェア」を開催し、台北市内のミラマ百楽園、台中市内のスーパー6店舗において川上村のレタスの試食販売とPR活動を実施した。


ミラマ百楽園のフェアでは、当初8,000個の販売を予定していたが、売れ行きがよく急遽4,500個を追加販売するなど、現地消費者から高い評価を受けた。


「日本大学 生物資源科学部
教授 下渡 敏治長野県川上村における
レタス輸出への取り組みとその課題」より