先日から10日ほどギャラリーはclosed。
屋久島にいては出来ないことが
たくさんあって
時々島を出る必要があります。
材料買い付け
資材調達
各種視察と
やることは目白押し。
まずは材料買い付け。
いつもはメールと電話の
やり取りのみででのお取引。
一回の取引は十数万~数十万円から
場合によって
百万円くらいの取引になるのですが
信頼しているので
いつも取引は現物を見ないでほぼお任せ。
今回現物を見に行った訳は
通常相場の半額以下の格安で売りに出ていた
コップが作れそうな
ぶ厚いヤマザクラ材が売りに出ていたため。
telで聞いてみると少し難ありとのことで
やはり見てみないことには埒があかず。
これは見るしかないという事で
いつもお世話になっている
福岡の大川市の製材所へ。
その大川市は
日本の木工5大産地だけあって
街には家具工場や製材所が
たくさん軒を連ねます。
いつもお世話になっているのはここ↓
高田製材所
屋久島まで送ってもらえます。
船賃がかかるので
少々送料はお高くなりますが
屋久島材だけでは材に限りがあって
仕方がありません。
それで例のヤマザクラ材。
拝見すると大きな面積で
腐れが入っている。
でもそれを差し引いても
かなりお得とそろばんをはじいて
購入といたりました。
こんな感じで
次から次へと材料が欲しくなり
材料はたまる一方。
その分ドカンドカンと
お金が減っていくのですが
昔はそれがキツイことだと
無意識に感じていました。
その高額な材料を
作り手の私が加工して
道具としての価値を生み出し
その価値の分のお金が対価として
弊工房に巡り戻ってくるというサイクルで
こんな感じで
いまの世の中はお金を介して
ぐるぐる回っているということは
この仕事をしているとよく理解できます。
このぐるぐるのサイクルの渦中に
自分自身がいるのだということが
ちゃんと自覚出来ていると
お金が減る=キツイ
という刷り込まれた観念も
不思議と徐々に薄まってくるものです。
雇われの身である
サラリーマン時代から比べると
お金の持つ意味合いが
自分の中で
ずいぶんと変化したものだなあと
今では感慨深いものがあります。
そして私の作品である
その道具が誰かの手に渡って
使って喜んでもらえたなら
こんなに楽しいことはありません。
そんなことを考えていたら
出張を早々に切り上げて
早く作りたい
早くギャラリーを営業したい
という気持ちになってくるものです。