あるお母さんのブログの「不登校」に関する記事を読んで、遠い日の記憶が蘇えった。
今、関東の大学に行っている長男が、小学1年生だった、ある朝のこと―。
几帳面で、時間割も身支度も自分できちんとできる子で
「早生まれ」なことがちょっとだけ心配だった長男。
その長男が玄関で…
靴は履いたけど、
座り込んで、立とうとしない。
「どうしたの?」私は聞いた。
「……」
「……」
(泣いている…)
そして、小さい声で
「学校、行きたくない…」と。
そのあと私が長男にどんな言葉をかけたか、よく思い出せない。
でもとにかく「今日は学校を休もうか」と
部屋に戻り、学校に電話して
担任の先生が電話口に出てくれるまでしばし待ち、
今の様子と最近の事情を話している間に、
なんと…!
長男は学校へ行ってしまった。
しばらくの間、心配で気にかけていたけれど
その日以来、プチ不登校症状は現れなかった。
けれど…
少しの間ではあったけれど、長男はチックになっていた…
すごくすごくショックだった。
しっかり者の長男、
反面、
とにかく「甘えっこ」だった。
3つ上の長女はおばあちゃん子で、
長男は私にベッタリ。
それが、1歳9か月のとき、弟(=次男)が生まれ、
産婦人科にお見舞い、と言うよりは
何日かぶりに
大好きなお母さん(=私)に会いに来てみたら、
私は赤ちゃん(=次男)を抱いていて、
それを見た長男はショックで
部屋に入ってくることもできなかった―。
そしてもう一人の弟(=三男)が産まれたのは
なんと長男の卒園式の当日。
当然、私は卒園式に行けず、
私の姉に代わりに出席してもらった。
私と三男が退院したその夜から
いつも私の隣に寝ていたのが、
ふたりの弟にその位置を奪われ、
(私は言わないようにしていたけれど)
まわりからも随分
「一番上のお兄ちゃんなんだから」みたいなことを言われていたのだと思う。
それから間もなくの入学、
長男なりに激変する環境に、
必死に耐えていたのだ。きっと。
そんなたくさんの我慢が重なって
チックになったんだろうと思うと本当に胸が痛い。
ごめんね…
あの日に戻っていっぱい抱きしめたい。
…と今言えば「キモい…」と言われてしまうのは確実だけど
先日
部活で遅くなった三男の晩ご飯につきあいながら
TVを見ていると
「甘える事が出来た子は甘ったれにならない!?」
「しっかり甘えさせた子どもほど自立する!?」という説があるとやっていた。
一緒に見ていた三男が、
「お母さん、やったな、俺らみんな甘ったれてないぞ」と
ほめてくれてるのか、自分たちがエライと言いたいのかよくわからないコメントを。
でも確かに、子ども4人の中で間違いなく一番の甘えっこだった長男は、
一番自立しているかもしれない。
「8月に無事、就職の内定をもらった」ことも
「内定式が台風で延期になるかもしれない」ことも
1分足らずの電話で教えてくれた。
これが自立というものか、
単にドライなのかはよくわからないけれど。
ちょっと自慢の1枚
長男が保育園年長さんの時の写真です。
あぁ、やっぱりあの日に返って
抱きしめたい…