3月1日―
5年前から毎年この日は月寒高校の卒業式~全日制・定時制、共に来賓として(以前はPTA会長として、今は学校評議員として)出席させていただいております。
全日制は午前10時から311名の生徒が、
定時制は午後6時から17名の生徒が卒業証書を授与されました。
もう自分の子どもは、卒業してしまったのになぜかジ~ンときてしまい、鼻をすする私に隣の席から井筒同窓会長が、「大丈夫か」と冷やかします。
「風邪が急激に悪化しました」と抗弁しましたが…
定時制の卒業生答辞に泣かされるのは毎年のことで、
今年も卒業生代表、田中夕奈さんが後半声を詰まらせて読み上げているその姿にはやはり堪えきれないものがありました。
多くの卒業生が、中学校で不登校を経験していて、それを乗り越えての定時制での4年間は誰にとっても簡単なことではなかったことがわかります。
今月いっぱいでご退職される玉利校長先生が、式辞の中で
広島県出身のシンガーソングライター metis の『人間失格』の歌詞を引用されてお話されていました。
…
もう帰らぬ日の青春
何より自分が大切だった
苦しむ友を救う事さえできなかった
人間失格
…
人は誰も弱き生きもの
見えない幸せ探す旅人
過去は暗いままでもいいんだよ
君の笑顔が明日にあれば
…
涙を忘れていませんか?
大事な事から逃げてませんか?
自分に嘘をついてませんか?
諦める事に慣れ過ぎてませんか?
泣きたければ 泣けばいい
叫びたければ 叫べばいい
それでいいんだよ…君でいいんだよ…
全ていいんだよ…きっといいんだよ…
明日は明日の風が吹く
…
後悔していませんか?
夢を忘れていませんか?
道をはずれていませんか?
下を向いていませんか?
家族を大事にしてますか?
ありがとうと言ってますか?
今誰を愛してますか?
大切な人涙してませんか?
…
玉利校長先生にとって公立高校校長として最後となる式辞―
この『人間失格』に思いを込めて卒業生の皆にエールを送られたのだと(ありきたりの言葉ではありますが)とても胸に響きました。
定時制卒業式、退場するために席を立つ瞬間です。
ご卒業おめでとうございます