文教厚生委員会現地視察 | とみの和憲 徒然ブログ Powered by Ameba

文教厚生委員会現地視察

小雨の降る中でしたが、午前8時0分〜30分、高松西インター前交差点で1925回目の『朝のご挨拶』。


『朝のご挨拶』後、午前9時20分頃、香川県議会に登庁。

午前10時から文教厚生委員会。
委員会散会後、すぐさま閉会中継続調査事件(文化財の保存と活用について、ライフステージに応じた健康づくりについて)に関する現地視察へ。


まず、「文化財の保存と活用について」に関して、さぬき市津田町のドルフィンセンターを望む「うのべ公園」の展望台へ。


さぬき市教育委員会生涯学習課の方々から史跡津田古墳群についてのご説明をお聴きしました。
なお、対岸にも津田古墳群の古墳数基が点在しています。


【津田古墳群】
①文化財の概要
約1700年前の墳時代前期に、津田湾を望む山麓に造られた9基の古墳群が存在する。この地域では、大和政権とのつながりが深い豪族が埋葬された前方後円墳や円墳が見られる。これらの古墳は平成25年に国史跡に指定された。
その中でも、けぼ山古墳は津田の松原の東方の海に突き出た半島先端に位置しており、長さ55m、高さ4.5mの前方後円墳である。県内で3番目に大きな規模を持つ古墳である。墳頂の後円部には、付近の火山から採取した石を使って作られた石室の蓋石が残っている。墳丘は樹木に覆われているが、木々の間からは播磨灘の美しい景色を望むことができる。また、けぼ山古墳を含む津田古墳群の各古墳は、海からも良く見える場所に造られており、古墳時代に瀬戸内海を航行する古代船舶からの視認性も考慮されていたと考えられる。
さぬき市では、この古墳群の海への眺望などを楽しむことができる特徴を活かし、県内外からの訪問者が周回して散策できるような活用案を盛り込んだ「文化財保存活用計画」を作成中である。今後、これらの古墳を活用した地域の活性化が期待される 貴重な史跡である。
②取組み
【保存】
津田古墳群9基のうち、4基について買上げ事業を実施。
【活用】
◯さぬき市古墳まつり
・古墳まつりは平成19年から継続しているイベントで、現在、地元に定着しつつある。
[来場者数]
H30:約200人、R1(H31):約200人、R2〜4:コロナ感染予防による休止、R5:約100人
○国史跡指定津田古墳群10周年・富田茶臼山古墳30周年記念シンポジウム
各史跡が国指定を受けた節目で、市民に古墳群の価値を分かりやすく伝え、活用について考えるために実施。(参加人数 約150名)
○古墳まつりに伴う見学ツアー
うのベ山古墳、けぼ山古墳、ドルフィンセンターを見学するコースを設定し、1時間程度をかけて見学。午前、午後の2回にわけて実施。(先着20名)。
○歴史民俗資料館での企画展示
津田古墳群や富田茶臼山古墳をはじめとする指定文化財や歴史民俗資料館で所蔵している資料を市民にわかりやすく伝えるための企画展示を実施。


当初の予定では「けぼ山古墳」を現地視察する予定でしたが、朝雨が降った事もあり、「うのべ山古墳」へ。


古墳の現況について説明を受けました。

午後からは「ライフステージに応じた健康づくりについて」に関して、東かがわ市三本松にある三本松高等学校へ。


まず、三本松高等学校で自主活動として取り組んでいる「三高みんなの食堂プロジェクト」について生徒代表の皆さんからのご説明をお聴きしました。



さらに、校長先生から学校の置かれた現状と「三高みんなの食堂プロジェクト」の活動内容についてのご説明をお受けしました。


【香川県立三本松高等学校】 
①学校概要
三本松高等学校は、明治33年に設立された地域から大切にされている県内有数の伝統校で、今年で創立123年を迎える。卒業生はおよそ2万人に及び、各界に優秀な人材を輩出している。「友愛・誠実・剛健」の校訓のもと、国際的な視野に立ち、社会発展に貢献できる心身ともにたくましい人材の育成を目指している。また、三高生3本の柱「①学業、②部活動、③自主活動」のすべてを自主的に取り組むことを通して、実践的な学力に加え、問題解決力をはじめとする実社会に役立つ多様な力の向上を目指している。理数科や国際コースなどでの特色ある行事等に加え、生徒が主体性を発揮するための、先進的で魅力ある多様な体験活動の場を数多く設けている。
②食を通じた学校発の地域活性化プロジェクト「三高みんなの食堂プロジェクト」の取組み
ア 概要
「三高みんなの食堂プロジェクト」は、令和2年9月に生徒の自主活動として開始されたプロジェクトで、生徒と地域の方が一緒に地域の食材を使って学食を運営し、食という毎日の活動を通して、地域を元気にする活動を行っている。全校生徒が参加者としてSDGsの視点を持ち、地産地消や食品ロスの減少、交流を深めて地域の良さを再認識することなどを目指した活動をしている。
現在、約60名のプロジェクトリーダーが自主的に活動を行っており、広報活動、メニュー提案、内装デザイン、食器リペア、野菜生産など、チームごとに多様な取組みをしている。
〈主な受賞歴〉
令和3年度
・香川ビジネス&パブリックコンペ 学生企業奨励賞
・全国高校生何でもアリ。Creative Award 銅賞
・ボランティア・スピリット・アワード コミュニティ賞
・全国ユース環境活動発表大会全国大会 優秀賞
令和4年度
・高校生ボランティア・アワード 特別表彰さだまさし賞
・イオンエコワングランプリ イオンワンパーセントクラブ賞
令和5年度
・高校生ボランティア・アワード 出場
・エシカル甲子園 出場
イ 地域の食材で美味しい食事が安く食べられる食堂
地産地消や食品ロス削減を目的に、生徒自らが育てた野菜や規格外の地元産野菜などを活用し、安くて美味しい栄養バランスのとれた定食を提供している。
また、地域産業の廃棄物である革の端材で食堂の暖簾をつくったり、地元でつくられた漆の盆や皿を食堂で使用したりしている。
ウ 生徒が活動を通じて地域について学べる食堂
野菜づくり、メニュー開発、内装・装飾、総務管理、イベント企画、広報などのチームを編成し、「みんなで、自分にできることを継続的に」を目標に活動している。
地域の方と一緒に企画することにより、地域を知る学びの機会となり、地元への愛着心にもつながっている。
エ 地域との交流ができる食堂
高齢者など地域の方々にも食堂を利用してもらい、食堂が地域の交流の場となっている。高齢者等の居場所づくりや防犯・防災意識の醸成、伝統文化の継承など、食堂を拠点に様々な面での地域活性化につながっている。


その後、「三高みんなの食堂」へ。
暖簾は地域産業の廃棄物である革の端材で作成されています。



今日の定食は生姜焼き定食だったようですが、中々ボリューミー。
なお、調理や食堂運営は地元の農業法人が受託しています。


食券自販機
食券は午前11時までに購入する事になっており、購入数に応じた数を調理するので、極力食品ロスが発生しないようになっているようです。


食券も以前はプラスティック製だったようですが、生徒からの発案と地元企業の協力により暖かみのある木製となっています。


お盆は地元で作られた漆の盆を使用。


校庭の端にある畑
ここで育てた野菜を食堂の食材として利用。
さらに、食堂から出る食材くずを肥料化して畑に戻し、完全循環モデルに挑戦しています。


ジュース自販機横には生徒さんが塗り直したゴミ箱。


地域の木材屋で廃棄になる木を再利用し、生徒さんが設計・製作したピクニックテーブル。


現地視察日程を終えて、午後2時50分頃、香川県議会に帰着。

議員控室でパソコン作業などをしながら、プライベートパソコンから立憲民主党自治体議員ネットワーク総会・研修会にオンラインで参加。
泉健太代表による講演と意見交換。
第一部の研修として、山口二郎法政大学法学部教授を講師にした講演を視聴。
テーマは「自治体議員が目指すべき未来」で、野党にとっても大変厳しい時代ですが、僕ら野党の自治体議員が政治を諦めてはいけないとの思いを改めて強くしました。


午後5時15分頃に退庁し、地元のお宅1軒を訪問した後、午後6時頃に帰宅。