2024年8月【読書記録】2冊+おまけ1編 | ひとしずくの純金

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たったひとつのわたしの生き方を見つける旅

 

今月の読書記録は早めです!

うだうだ月末近くになることが
続いていましたが、

今回は早めです!

やったニコニコ

さっそく8月の読書記録、参ります。

 

 

 

 

『村上春樹全作品 1979-1989 ①

 風の歌を聴け/1973年のピンボール』

村上 春樹 著


戻ってきました、スタート地点。

・・・というわけで、
先月予告?していた通り

「一連の村上作品で何が起こっているのか?」
を理解するために
スタート地点に還ってきました。

20代のころに友人に勧められて
(先月の知人とは別人)

けっこうまとまった数のタイトルを
読んではいました。

だから、作品の一定のイメージは
すでにもっているつもりだったんだけど

読み返してみたら
ぜんぜん違っていました。

不思議なんだけど、
ところどころ記憶にあるのに

まったく新鮮に読めてしまう。

ストーリーはぜんぜん覚えていないのに

「確かにどこかで出合ってる」
の感覚がしっかりある。



で、感想ですが、

うーん・・・
20代のころにどう思ったか、を
まったく覚えていないけど

おそらく当時と今の感想は
180度違う気がします。

なんでしょうね、
あれです、サリンジャー、

ライ麦畑、ありましたね、
あれとそっくりでした。

辛かったな。

 



10代とか、20代のころだったら
もっと切実な近しさで親しめたと思うけど

50も過ぎると
「遠い夏の日」
くらいの距離感になってしまう。

これがさらに60、70と歳を重ねたら
逆に懐かしく

まぶしく読めてしまうのだろうか。



少なくとも
「スタートに戻るべし」
の予感は正しくて、

著者本人が「自分を知る手段」として
書いているといった趣旨のことを
明言していました。

ですよね。
そうでしょうとも。

ごめんなさい。

私がそれをちゃんと
受け取っていなかっただけでした。

最初に出合ったときに
ちゃんと書いてあったのに。

そりゃぁたびたび
同じテーマが出てくるわけだ。

お詫びしたい気持ち。
 

 

 

 

『生きのびるための事務』
坂口 恭平 著

おもしろかった。

マンガで進むので
ぱぁ~っと読めちゃう。

そして、分かりやすい。

具体的な方法というより
「そのための考え方」
を理解する土台作りの本。

そんな印象です。



「そのための」というのは

自分がやりたいことで
メシを食っていくため

と置き換えられるかな。

土台作りっていうのは

まずは全体像をつかもう、

まずはスタートからゴールまでの
一通りの流れを理解しよう、

といった意味合いです。



なので、

細かいやることとか
具体的な説明とかいうより

方向性とか全体像とか考え方とかいう
やや抽象度の高い話を

著者の具体的なエピソードを交えて
物語調で教えてくれている

っていう本だと思います。



マンガですらすらストーリーが進むので
分かったような気になっちゃうんだけど、

 

よーく読むと
「ん?で、それはどうやったの?」
が残ってしまう。

おそらくそこらへんの
”手取り足取り” 的になるところは

個々人の社会人経験で埋めながら読む、

もしくは必要に応じて別途勉強する、


ということなんでしょう。



自分の狭い?社会人経験を踏まえ

「あー、なるほどな」
と想像できる部分もあれば

経験のない部分では
「ん?もうちょっと情報がほしいな」
と思う部分もありました。



だけど、この本の美点は

全体像が把握できること
きっかけをつかむこと
方向性を定めること
才能とかセンスとかで諦めないこと

を教えてくれるところなので

具体的で細かいところは
個々の必要に応じて補えばいいのかな

というふうに思います。



好きなことで食べていくために
何が必要なのか。

経理の知識とか
営業のスキルとか
才能があるとかないとか

うんちゃら考えがちなんだけど

そういうもろもろに飲み込まれないために
やれることがあるよね

そして、それは

才能云々ではなく誰でもできるよね


っていう気づきと勇気が得られます。




▼おまけ

『心理臨床学研究42-2
 沖縄戦体験者の語り合いへのプロセスにおける心理・社会的要因』
日本心理臨床学会/吉川 麻衣子 著

毎年8月は
戦争にまつわる書籍を読む月間

にしています。

が、今年は追い付かず・・・

手元にあった学会誌から
偶然目についた論文を一つ選びました。

戦争関連の書籍や論文は

読んだことがあっても
 

沖縄にまつわる論文を読んだのは
初めてです。



うーん。。。
どこから感想を言えばよいのか・・・

読んでよかった、
知らないことがたくさんあった、
感情がとても動いた、

などいろいろあるのですが・・・

そうだな、

書きやすいところからだと


TEM図がすごかったです。

これをまとめるのに
どれだけの試行錯誤があったのだろう。。。

すごいな。
思わず見入ってしまった。



研究に協力してくださる方々の ”語り” を
どのようにまとめるか、は

質的研究の質を左右する
重要なポイントですよね

(ダジャレじゃなく、笑)

分解して、
分類して、
まとめる。

このシンプルなプロセスに
どれだけの手間と工夫と労力がかかているか。

いやぁ。。。

これだけの成果を読ませてもらえるって
ホントに有難いことです。

 



それにしても。

この研究で協力なさっていた
戦争体験者の方々は

みなさん、80代とか90代とかの
ご高齢のみなさまでした。

心身ともに負担があっただろう
(当然、過大な負担がないよう
 体調や倫理面の配慮はもちろんしている)


後世の私たちが勉強させてもらえるのは
彼らの厚意があってだ。



どんな本を読んでも
どんな研究を読んでも

戦争は素晴らしい
って出てこない。

戦争で解決しようとする考えは
心情的にも、論理的にも破綻している。

そう言い切れるよう
みんなが勉強しなくてはいけない。

いまこの平和を享受している全員に
そういう責任があるよね。

そんなことを考えた論文でした。



・・・というわけで
とうとう早め投稿ができた今回の読書記録。

苦手が終わって嬉しい(笑)。

9月も読んでいますよ~。
気楽に書けるといいけどニコニコ

お楽しみに。
 

 

 

カミヤカオリ

 

 

 

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