終戦の日。
真夏の終戦というのは
なんだかそれだけで
ぎゅーっと胸が
締め付けられるような気がします。
当時のことを思う人も
いらしたでしょうか・・・。
記憶を持つ人が
どんどん少なくなっていくのですよね・・・。
うちも祖父母が亡くなり
直接の記憶を持つ人は・・・
叔父と叔母がかろうじてどうかな、
というくらいです。
この絵は
私が20代のころに描いたものです。
確かもう社会人になっていたと思うけど・・・
いつだったか。
祖父の古いアルバムを見せてもらっていて
なんとなく描きたくなった一枚。
戦時中に撮ったのであろう写真が多く、
その中の一枚をお手本に
シャシャッとその場で仕上げました。
当時、ロットリングで描くのにハマっていて
勢いで描いた一枚。
よくみると骨格おかしいとか
パース狂ってるとかありますけれど
けっこう気に入っています。
どうかお目こぼしを(笑)。
この絵の元になった写真の中の人物は
実は祖父ではなく祖父の友人とのこと。
見本にした元の写真も
戦時中に撮られたもののようでしたが、
この写真を撮影したあと
この人物がどうなったのか・・・
その時はなんとなく
訊くことができませんでした。
祖父も語らなかったし
祖母も知らないようでした。
もう今となっては
どういう人物だったのかさえ分かりません。
天寿を全うされたのならよいな・・・
と思うけれど、
どうだったのでしょうね・・・。
パラパラとめくるアルバムの中には
もっと絵になりそうな、
例えば馬にまたがった祖父とか、
そういうのもあったのですが、
そういうのを選ばずに
ぱっと飛び込んできたあの写真を選んだ。
きっと描きたいと思わせる
エネルギーが宿っていたのでしょうね。
見つけてすぐに下書きなしで
確か2、3時間くらいで仕上げた記憶。
描かずにいられない何かがありました。
何だったんでしょうね。
写真撮影のあと
どうなったんでしょうね・・・。
もう永遠にわからない。
終戦の日。
直接には体験していない私たちにも
間違いなく影響している。
他人事ではないよなぁ、と思います。
カミヤカオリ