やれやれ
ようやく6月の読書記録です!
↑
って、なんで冒頭から疲れてるの、
って話ですが
だって暑いんだもん(笑)。
・・・という言い訳はともかく
さっそく参りましょう!
6月の読書記録、今回はこの3冊です。
『対岸の家事』
朱野 帰子 著
タイトルを見ただけで
一気に映像が浮かんで
「あぁ・・・」
と重たいため息が出てしまう。
私は独りモンだから
他人の分の家事をやることは
いまのところ基本的にないけれど
(両親の健康を祈る)
いろんな意味で
うなずくことの多い物語でした。
こむつかしい
ジェンダー論とか社会学の本より
ずっと入りやすい。
「言いたいことを言ってくれている」
「あの人に読ませたい」
と思う人が多いんだろうなぁ
と思いながら一気に読みました。
知らなかったけど
『わたし、定時で帰ります。』
の著者さんなんだね。
読んだことはないけど
タイトルだけは耳にしたことがあるし
すごく人気だって聞いてる。
モヤモヤを抱える人の
「そう!それが言いたかった!」
をつかむのがうまい人なのかな。
みんなが体験しているのに
「うまくいかなさ」の存在って
なかなか伝わらない。
「うまくいかなさ」に
誰かが気づいて名前をつけないと
いつまでも
声なき人が負担することになる。
そういう「うまくいかなさ」に
気づいて形を与えられる人って
世の中をよく見ているんだろうね。
みんなが知っているのに
みんなが素通りしている何か。
文字にされれば
「あぁ、確かに知っている」
「確かにずっとそこにあった」
と誰もが思う現象に形を与える。
言葉を与える。
すごいなぁ、と思う。
『ウルフ・ホール(下)』
ヒラリー・マンテル 著
宇佐川 晶子 訳
なんと、5月に読んでいたのに
読書記録に入れるのが漏れていました。
おかしいなぁ、と思ったんだよな(え)。
4月の読書記録でさんざん
「面白いです」
「ハマってます」
「いま下巻読んでます」
と言っておきながら忘れていた。
引き続き面白いです。
16世紀の英国ヘンリー8世の治世を支えた
トマス・クロムウェルの物語。
歴史はすっとこどっこいな成績でしたが
これはもう本当に面白いです。
なんといっても
無駄のない
すっきりとした文章が心地よい。
戯曲のような読み心地。
さすがシェイクスピアのお国柄(?)。
『罪人を召し出せ』
ヒラリー・マンテル 著
宇佐川 晶子 訳
上の続き。
ヘンリー8世の二番目の妻
アン・ブーリン凋落の物語。
クロムウェルの苦労をどこまで
理解しているのかいないのか・・・
ヘンリー8世の未熟っぷりにうんざり。
気づけばすっかり
クロムウェルに肩入れしてしまうという(笑)。
カズオ・イシグロ以来ブッカー賞の
すごさというか、
ハズレのなさというか、
好みの合い具合、というか、
に気づいたのですが
この超長編三部作を手に取る勇気を
くれたのもブッカー賞だから、でした。
英国現代文学あなどれじ。
注目していこう。
すでに三部目の『鏡と光(上)』に
取り掛かっていますが
あ~
いつかは終わっちゃうのだなぁ~
とロスの予感と戦いながら
読み進めています(笑)。
あ~
終わらないで~
笑
というわけで
5月・6月はちょっと計上ミスもありつつ
ぼちぼち読めたかな、と思います。
7月はクロムウェル月間、
8月は毎年恒例の戦争を考える図書月間、
の予定です。
何を読もうかな。
そろそろ予約しないとね。
暑いときは
涼しい部屋で読書が最高(笑)。
みなさんも
本とのいい出合いがありますように。
カミヤカオリ
-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-
2023/8/4(金)~6(日)は
学会参加のためご予約をお休みします
-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-