さてと。
記憶のハナシ、でしたね。
昨日の続きです。
物事にネガティブに反応するのは
記憶に影響されているかもよ？
なんて話をしました
ご存知の方も多いと思いますが
記憶には
いろんな種類の記憶がありますよね。
物事の名前とか
抽象概念とか
何かの手順とか
決まった動作とか
道具や乗り物の操作とか
暗算しているときのように
一時的に数字を覚えておくことや
過去の出来事とか
未来にやる予定のこと
見覚えのあるもの
聞き覚えのあるもの
匂いや味、手触りなど
五感にまつわる記憶
空間的な位置や
時間的な感覚･･･
さまざまありますよね。
記憶の保存時間で分類したり
内容にもとづいて分類したり。
専門用語は挙げませんでしたが
きっと
「あぁ、あれのことだな」
と思った方も多いと思います。
そして、記憶は一般に
１．記銘（符号化）
２．保持（貯蔵）
３．想起（検索）
の流れで利用されると
考えられています。
覚えてからキープして
必要な時に思い出す、ってやつですね。
研究分野や研究者によって
用語や分類方法に違いはあれど
概ねこんな感じで
今のところ理解されています。
卵の焼き方もたいぶん覚えてきました･･･！
で。
昨日はネガティブな体験と記憶に
触れましたが
傷つき体験の影響を受けると
「記憶の利用」の流れの
ところどころで
うまくいかなくなる場合が出てきます。
典型的なところでは
フラッシュバックがありますね。
通常の「思い出す」行為は
ある出来事を自分が必要な時に
必要な部分を自分の意思で思い出すので
自分でコントロールできていますし
そこになんの苦痛もありません。
一方、フラッシュバックの場合は
自分の意思とは関係なく
侵入的にその場面が想起されます。
想起というよりは
再体験と呼ぶ方が実態に近く、
過去の体験と
今現在の日常との境目が
自分の意思とは無関係に
突如として無くなり、
一瞬で ”あの出来事” に連れ戻される
想像を絶する体験だといいます。
激しい恐怖や不安、身体反応を伴う
かなり苦しい体験で
思い出す、
なんてぬるいものではなく
コントロール不能な体験です。
この場合、
それだけ強い反応を引き出すだけの
出来事だった、と
理解できるわけですが
ここまで強い反応ではなくとも
傷つき体験の程度や種類によって
さまざまな形で
記憶のプロセスに影響がでてきます。
物事を覚えづらくなったり
思い出しづらくなったり。
「子どものころの記憶が
あんまりない」
「昔の記憶が
ところどころ抜けている」
「なんとなくイメージはあるが
ぼんやりしている」
という声は珍しくありません。
当然、長く生きていれば
細かいことは忘れて行きますが
それにしても
「あまりに忘れているな」と
ご本人自身もちょっと妙な感覚を
もっている場合がほとんどです。
そんな時は、程度の差こそあれ
何かしらの傷つき体験が
背景にあるかもしれないことを
念頭に置きながらお話を伺います。
この場合、忘れているのは
必要があってのことですので
無理に思い出してもらったり
過去のお話をしていただくことは
基本的にありません。
そのくらい
傷つき体験と記憶のつながりは
直接的だと思いますし、
慎重に扱っていいと思っています。
･･･また長くなりましたね。。。
今日は
このくらいにしておきますか。
「記憶の種類とプロセス」と
「傷つき体験は
記憶のプロセスに影響を及ぼす」
まで進みましたしね。
ネガティブな反応と
どうつながっていくのか･･･。
なんだか思いがけず
長い話になるんだろうか。。。
今日はシリーズその２まで来ました。
うーむ。。。
引き続き
無計画に進めたいと思います！（？）
シリーズその１
シリーズその３
カミヤカオリ
アンケート調査実施中
（～2022/9/30ごろまで延長しました）
