寒い。
エアコンなど使っていないのに
明け方に冷えてしまって
冬のお布団かけました。
８月中にこんな寒い日がくるとは。
今週はこの後
もう秋雨前線ですか？と
言いたくなるような天気予報。
今年は季節が進むのが早いです。。。
というわけで、
季節は進んでいるというのに
ワタクシの読書記録は
完全に遅れていました。
さっそく参ります！
2022年7月の読書記録、
この４冊です。
『水底の女』
レイモンド・チャンドラー 著
村上 春樹 訳
うん。
これはトリックとしては
簡単だったね。
私ですらその場で分かりましたから
ミステリー好きの人なら
確実に分かると思います。
ただ。
そこに行き着くまでの
背景は込み入ってたなぁ。。。
ちょっと分かりにくかった。
でも、面白かったよ。
思えば、最初に読んだ
『大いなる眠り』には
びっくりとわくわくがあったけれど
それに比べると
これはちょっとトーンダウンというか。
村上春樹が翻訳した
一連のチャンドラー作品では
これが最後らしいんだけど
（チャンドラーの執筆順では
４番目？かな）
なるほど確かに、
後回しになるかもな、と。
残り３冊。
どんな出合いがあるのか。
まだ楽しめますね。
『ガソリン生活』
伊坂 幸太郎 著
おもしろかったです。
「あんまり人が死なない伊坂作品」
といえばコレ、
と教えてもらって
手に取りました（どういう？笑）。
『重力ピエロ』
が最初で最後になったままひさびさです。
なんていうか･･･
伊坂さんという人は
すごい逆算上手なんだろうなぁ
というのが
正直な読後の感想。
作品中、
この人はなぜこの職業なのか
なぜこのシチュエーションなのか
このシーンは何のためにあるのか
・
・
・
ミステリーって
読み終わって落ち着くと
「いやでも、
これってこうじゃない？」
って気づいたりすると思うんだけど
そういうのも見越して
つくり込んである。
そんな印象を受けました。
作家ってすごいね。
『子のない夫婦とネコ』
群 ようこ 著
短編集。
群ようこお約束ネコ話。
ネコ愛がすごい。
私はネコを
飼ったことがないのだけれど･･･
こんなに愛情を
かけられるものだろうか･･･？
と思ってしまうほど
どの作品にもネコ愛が溢れてる。
私の中では
けっこう読んでいる作家さんなんだけど
微妙に合わないんだよね。
合わないというか
理解し合えないだろうな･･･
と不毛さを感じる瞬間があるというか。
なのに読んでしまう。
これが本当に不思議。
『れんげ荘シリーズ』は
出れば絶対読むと思うし。
なんでしょうね、
この不思議な引力は。
好き好きでのめり込む魅力
とはまた別の引力。
『短歌ください』
穂村 弘 著
あー。
また読んでしまった。
他のラインナップもそうだけど
７月は疲れてたのかな(笑)。
前回もちょっと触れたけれど
この人は歌人だというのに
エッセイばかりで
歌集を読んだことがない。
それって失礼では？
と気づいてしまいました。。。
というわけで
入門的なつもりで
”短歌の解説” をした一冊
を選んでみました。
一般の方々から集めた短歌に
著者がコメントする、
というつくり。
私に短歌など分かるのか･･･
と思ってずっと敬遠していました。
が、結果、読んですごく良かったです。
なるほど、
あの散文にあった彼独特の魅力は
短歌の感性があってこそだったのか。
そう思えました。
短歌→コメント
短歌→コメント
と繰り返していくうちに
楽しみ方が分かってくる。
なんだ、短歌おもしろいじゃん
という感じになってくる。
多感であっただろう10代の頃でさえ
詩集に感動できなかったワタクシが。
50になろうという頃になって
短歌を読んで感動している。
すごいな～。
人間には可能性がある。
？
この１冊を読み終わる頃には
お気に入りがいくつか見つかった。
すごいな。
ちんぷんかんぷんだったものが
プロの解説で
突然、色鮮やかに、
立体的になって迫ってくる。
「え？」とか
「いいんだ？」とか
「おぉ！」とか
読んだ瞬間の印象に
それほど差はなくても
そのあと、その歌が
なぜ、どこが、どういいのか？
を無駄なく言葉にできる。
あぁ、なるほど
プロってそういうふうに
分かっちゃうんだ。
すごいなぁ。
感性を言葉にする。
身体と頭がつながっていないと
出来ない仕事だ。
いいなぁ。
こういうのいいなぁ。
すごく感動してしまった。
ハマってしまいそうな予感。
というわけで
７月は４冊でした。
まずまず読めたかな。
８月は･･･
ガツンと殴られるような
ぎゅーっと絞られるような
記憶に残る１冊に出合いました･･･。
次回の記録もお楽しみに～。
カミヤカオリ
ご協力のお願い
（～2022/9/12ごろまで）
