2021年7月【読書記録】2冊 | ひとしずくの純金

ひとしずくの純金

たったひとつのわたしの生き方を見つける旅

 

2冊は・・・多くないけど

7月もおもしろい本に出合えました。

 

読書記録、お付き合いくださいニコニコ

 

 

 

 

『ネガティブ・ケイパビリティ

 答えの出ない事態に耐える力』

帚木 蓬生 著

 

これは・・・おもしろかったというか

どう表現すればよいのだろう。

 

コメントしづらいなぁ。。。

 

ネガティブ・ケイパビリティの

概念自体は重要だと思うし、

 

私も日頃から

「不確実性に耐える」

とあちこちでよく言っているので

 

うなづきながら読みました。

 

 

 

・・・なのですが・・・途中からなんだか

 

関係があるようなないような

 

脱線しているようで

トラックに乗っているような・・・

 

この話がどう

ネガティブ・ケイパビリティに

つながるんだろう???

 

と、よくわからない気持ちになりながら

著者の世界についていく、

 

っていう感じでした。

 

 

 

この

「何が言いたいのかよく分からない

 でも、何かにつながるかもしれない」

 

という

宙ぶらりんなプロセスに付き合う姿勢

 

これこそ

ネガティブ・ケイパビリティ!??

 

などと思ったとか思わなかったとか。

いや、大真面目に。

 

 

 

 

『ホワイト・フラジリティ

 私たちはなぜレイシズムに向き合えないのか?』

ロビン・ディアンジェロ 著

貴堂 嘉之 監修

上田 勢子 訳

 

これは面白かったです。

こういう本が翻訳されるようになったのね。

 

フラジリティ

 

あまり聞かない英単語かもしれませんが・・・

『脆さ』を意味する言葉ですね。

 

たとえば、枯れ葉。

フラジールと聞くといつも枯れ葉が

思い浮かびます。

 

枯れ葉のように、ほんの少しの刺激で

パラパラと崩れ落ちてしまう

 

”レイシズム” に向き合えない

白人たちの心の脆さが書かれています。

 

 

 

著者は白人女性。

 

白人であることのメリットを享受している

現実を直視しながら

 

白人のフラジリティに向き合う難しさを

丁寧に書いています。

 

レイシズムの定義から背景

白人たちの反応と ”言い訳” 

そして、それに対する対処法・・・。

 

最初の序章を読んだだけで

なんかこう、高揚感があるというか。

 

かなり期待が高まります。

 

 

 

この本では人種差別、

それも白人から非白人への人種差別に

フォーカスしていますが、

 

差別の根底にある問題というのは

他の差別でも共通するところが多い。

 

 

 

例えば、女性差別について

どう言葉を尽くしても伝わらない

もどかしさを覚えたことがある人は

多いかと思いますが

 

これを

 

白人→男性

非白人→女性

 

と置き換えて読むとめちゃくちゃ

腑に落ちます。

 

 

 

こうなると

あとはいろいろ読み替えることができる。

 

自分が無自覚に差別していることも

あぶり出されてしまう。

 

途中でちょっと苦しくなりました。

 

 

 

このところニュースでも

差別が話題になることが多くなりました。

 

差別自体は無くしていきたいけれど

話題にすらならないのは問題。

 

やはり、

ディスカッションしていくのが

健全だと私は思う。

 

 

 

そういう中で

「差別と悪口は別」という

珍論?を目にしました。

 

ひっくり返りそうになりましたが、

これもある意味で

”フラジリティ” なんでしょうね。

 

『自分が差別されるはずがない』

という信念。

 

自分が差別されることに耐えられない。

 

だったら、

 

『差別なんてされていやしない

 ということにしてしまえ』

 

という脆さ。

 

 

 

アジア人、

ぜんぜん差別されてますよ。

 

日本人は差別する側になることはあっても

差別される側になるとは思っていない。

 

そんな節があるとしたら、

すっごく不思議です。
 
差別されることに傷つきすぎて、
差別されていることに
気づかないフリをしてしまう。
 
とすれば、
被差別体験へのフラジリティですよね。
 
これでは抗議もできない。
 
 
 
自分の被差別体験に抗議できない人は
誰かの抗議をも軽んじるかもしれない。
 
「なぜそんな程度で?」
「いちいち波風立ててまで?」
「もう水に流せば?」
 
こうやって
自分への差別も、誰かへの差別も
なかったことにしてしまう。
 
それではダメなんだ。
この本はそれを教えてくれます。
 
心情的には読みづらい本ですが
文章としては読みやすいです。
 
多くの人に読んでほしいなぁ。
 
 
 
というわけで、
7月はこの2冊でした。
 
みなさんはどんな本に出合っていますか?
いい出合いはあったかな?
 
豊かな読書タイムをもてますように。
 
 

 

 

カミヤカオリ

 

**********************

〈夏季休業のお知らせ〉

2021年8月14日(土)~2021年8月19日(木)

この間にいただいたお申込・お問合せは

お休み明けに順次お返事差し上げます。

**********************

 

 

 

ウインク【受付中】の勉強会&ワークショップはこれ

→ (随時受付中)『プロコーチ向け事例検討会』お申込受付中!

 

 

ニコニコカミヤってどんな人?
→ プロフィールはコチラからどうぞ

→ アトリエ南風『はじめての方へ

 

 

キョロキョロコーチング/カウンセリングが気になる☆
→ 詳細・お問合せ・お申込みはコチラからどうぞ

 

 

ウインク思い立ったときにスグ予約!前日18:00まで受付☆

→ メニューとご料金一覧はコチラからどうぞ

 

 

ニコニコプロコーチのケース立て直しを臨床心理士が後方支援!

→ 〈対人支援の専門家向け〉コンサルテーションサービス

 

 

ショボーン大切な人の様子がいつもと違う・・・ご家族やご友人のご相談お受けしています

→ コチラより初回カウンセリングとしてお申込みください