さて、そのような訳で大吉は睡眠や食欲が安定していない状態にあります。ただ、精神状態は思いのほか良好であり、ブログを書くこともできます。むしろ、何かに急き立てられて書いているかのような感覚すらあるのです。

 もしかすると極度に衰弱していた頃、生命の危機を身近に感じていたからかもしれません。つまり、精神の病で苦しむ同士(大吉にとっては仲間というよりも、共に生き地獄を経験してきた「同士」という表現がしっくりきます。)やご家族、および支援者の方々、精神の病に縁のない方々に対して、何かを残しておきたいと無意識のうちに感じていたのかもしれません。

 大吉はおよそ3カ月の間、フラフラの状態で毎日仕事に行っていました。足元もおぼつかない状態でした。休もうと思えば、もちろん休むことは可能でした。幸いなことに、とても理解のある会社なのです。日頃から、くれぐれも無理はしないようにとも言って頂いています。非常に恵まれていると思います。

 ですが会社に入社した時点で、自分で勝手に決めたルールがあるのです。それは、「有給休暇の範囲内でしか休まない。」というシンプルなものです。実は昨年、大吉は数年ぶりに体調を崩してしまいました。主治医からドクターストップがかかり、およそ20日間ほど休暇を取らせて頂いたのです。有給休暇のほとんどを消化してしまいました。

 今回、本当は早い段階で休みたかったです。あきらかに無理をしていました。限界を超えていたと思います。しかし、自分で決めたルールは何が何でも守りたかったのです。おそらく、休暇を取っていたらもう少し早く回復していたでしょう。そんなことは百も承知でした。もちろん有給休暇を超えて休んでも、給料が減らされることはなかったでしょう。お金の問題ではないのです。大吉は死んでも会社に行くと決めていました。

 精神の病は周りから見えづらいため、なかなか理解されません。また、多くの方が病気のことは隠していますのでなおさらです。今回に限らず大吉がしばらく休みたいと言えば、会社は快く承諾してくれたと思います。しかし、一番怖いのは自分自身への甘えなのです。一度でも会社を休む基準を下げてしまうと、それが癖になります。大吉はそう確信しています。風邪や骨折と違い、本人が体調が悪いと言えば反論しようがないからです。

 また、精神疾患を抱えながらフルタイムで働く為には、自分なりのルールを決めておくことがとても有効だと考えています。それは、時に無理を伴うものかもしれません。しかし、それぐらいのこだわりがないと、結果的にどこまでも自分に甘くなってしまうと思うのです。

 今回、大吉はあえて無理をしました。ですが、死ぬ思いをしながらもどうにか乗り越えることができました。つまらないこだわりと思われるかもしれませんが、自分の決めたルールを守り切ったという事実は、とても大きな自信となりました。

 このことは長い目で見ると、とてつもなく意味のあることだと感じています。自分自身の基準を引き上げることができたからです。今回のようなピンチにでも直面しない限り、そのようなチャンスはなかなかないものなのです。まさに大吉にとってピンチとは、飛躍するためのチャンスにほかなりません。

 精神疾患を抱えながらフルタイムで働くことは、実はそう簡単なことではありません。多かれ少なかれ、時には無理をしながら働いている方がほとんどだと思います。雇用する側が精神に病を抱えている方を採用するにあたり、一番気にする点は「安定して勤務できるかどうか。」だと思います。いくらその方が優秀でも、職場に来ることができなければ戦力とはなり得ないからです。

 大吉は精神疾患について、もっともっと世間に知って頂きたいと強く願っています。また精神疾患を抱えていても、フルタイムで安定して働くことができるということを、自らの行動で示していきたいのです。さらに言えば、何も悪いことをしていないのに、精神疾患を隠さざるを得ない現状を変えていきたというのが究極の目標です。それらが、今回無理をして仕事に行き続けた一番の理由です。それこそが、現在の大吉を支えているプライドなのです。






大吉(ごはん)






大吉(連続)



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