中学受験でも勉強が好きになる


今日も私のブログにお越しいただきありがとうございます。


中学受験の最大の問題は、勉強が嫌いになってしまうことだとお伝えしてきました。

私の中では、中学受験の最大の失敗は、子どもを勉強嫌いにすることだと思っています。

これ以上の失敗はきっとないと思います。


私は中学受験をすることに反対をしているわけではありません。

ただ、問題を解くだけの、テストに合格するだけの勉強を、大人が子どもに圧力をかけ、やらせることに対して、納得ができないだけなのです。

子どもが自分で考えることがあるとしても、それには、必ず「正解」があるのです。

その「正解」を求めたいが故に、子ども達は、「どうすれば正解を導き出せるか」ということに注力します。


まだ、小学生ですから、はまれば、一生懸命に努力もします。

子ども心に遊びたい、ゲームもしたい思いを抑えて、「正解」を求める努力をするのです。


うまくいっている時は、問題にはなりません。

何の問題もないのです。


ところが、やってもやっても、膨大な量の問題が待ち受けているのです。

つまずくことは、大きな遅れになることは、子ども達にもわかります。


小6になる頃には、もうつまずけないというプレッシャーを感じている子どもも数多くいます。

勉強に追われるように感じ始め、ただ、正解を追い求めることに疲れはじめ、でも、疲れてきた、嫌だと言うことも許されず、逃げ出したい自分と戦い続けていくのです。

嫌だ、逃げ出したいと感じていることさえも、わからなくなっている、感じられなくなっている子どもも、本当に数多くいます。


この子たちは勉強と言えば、受験勉強しかないのです。

他のことは、勉強とは言えないくらいに感じています。


決して極端な例ではありません。

こうして、大人達が子ども達を追い詰めていってしまうのです。


それで、勉強を嫌いにして、嫌なものにしてしまうということが起こってしまうのです。


この子ども達が、本当に勉強の意味を理解できるようになるのには、早ければ、中学生の間や高校生、遅ければ社会に出てからになってしまいます。

しかも、その時は「正解」のない問題に出くわして、本気で考えるということになります。

その時に、何を考えればよいのか、どう考えればよいのか、ということがわかれば、学びようがあるのです。


「正解」を求める、結果を出すことを求めるのではなく、何をどのように考えるのか、その理由と共に子ども達が自ら学べるようにできれば、勉強を嫌いになることを少しでも防げると私は思います。

中学受験で結果をどうしても求められるものであっても、なぜそれを考えないといけないのか、何をどのように考えるのかということを、大人が子どもと共に考えるようにできれば、勉強することが意味のあるものになり、勉強を嫌いにさせないで、中学受験もすることができるのです。

ここは、大手の中学受験塾では、たぶんできないでしょう。

なぜなら、子どもの数が多く、しかも、効率的ではないからです。

中学受験合格という結果を出すためには、出来るだけ効率的に勉強しないといけないからです。


だから、ご家族には、結果を出すことも大切ですが、学ぶことの重要性を教えてあげて欲しいのです。

塾の宿題をただやるのではなく、国語の問題文を読みながら、感想を話し合うだけでも違います。

算数の問題をどのように考えるのか、なぜそう考えるのかをお子さんと一緒に話して欲しいのです。

理科の面白さ、現実社会で使える社会の知識と考え方、そんなことを、お子さんと一緒に考えて欲しいのです。


そうするだけでも、子ども達が少しでも勉強を嫌いにならずにすむのです。

そうしたら、中学、高校、大学でものすごく楽しく学べるようになる土台を作ってあげることができるのです。

中学受験で第一志望校の合格を目指しながら、でも、将来の学びにも目を向けて、「学び方を学ぶ」中学受験にして欲しいと思います。