新たなタイプの不登校
今日もこのブログにお越しいただきありがとうございます。
昨日は、学校にちゃんと通いたいと「考える」自分と、学校に行きたくないと無意識に「感じる」自分がいて、その二人の自分を調整することができずにいます。
ひどい場合には乖離しているようになり、「危険を避け」て動けなくなっている状態が不登校ではないかと説明させていただきました。
不登校の子ども達が、学校に行けない理由をすぐに言語化できないことや、不登校になった時の様子や小さい頃からのことを聞いていると、いろんなことを感じていることがわかります。
そのことから、三位一体脳モデルが不登校を説明するのに一番良いモデルであり、自分の中の「二人の自分」の関係性がうまくいかないことから、不登校になっているのではないかと考えていることもお伝えしました。
だからこそ、比較や評価に恐怖を感じても、少しくらいの不安感も、「自己存在感」をしっかり持つことができ、いつでも安心・安全の「還る家」があれば、学校に通えるようになることも、私は経験的に知っています。
ところが、感じる自分と考える自分という考え方に、あてはまりにくい不登校というのが最近増えてきています。
そのことについて、少しお話させていただきます。
最近、発達障害の子どもが増えて来ています。
この子ども達は、確かに、「二人の自分」のモデルには、当てはまりにくいことは、わかります。
同じくグレーゾーンと呼ばれる子ども達も同じように理解できるのです。
この発達特性がある子ども達ではなく、全く、ルールやマナーが身についていない子ども達が最近、増えているように思います。
数はそれほど多くはないのです。
それでも、確実に増えてきているように思います。
もちろん、丁寧に見ていけば、発達特性があったり、二人の自分モデルにあてはまるのかもしれません。
しかし、見ている限りでは、特性がある発達障害やグレーゾーンの子どもとも、どこか違う子ども達なのです。
この子ども達の家庭環境はバラバラです。
家庭環境には共通したものは見当たりません。
子ども達の様子で共通項をあえて探してみると、
・怒るとものすごくキレる
・折り合えない
・他人との異様に距離が近いか、全く興味を示さないか
・他人のことを好きか、嫌いかの両極端しかない
・ものすごくネガティブで、喜んでいる顔を見ない
・嘘をつく
・他人に気をつかう
こんなところではないかと思います。
これも必ずしも共通しているというわけではありません。
発達障害の子ども達が示す状況と似ているのですが、発達障害の子ども達とは、どこかが違うのです。
この子ども達は、ルールやマナーを守れず、自分の思うようにしようとします。
かと思えば、言われたとおりにしたりもします。
まるで自分がないかのようにふるまう時もあります。
完璧思考で、ゲームでもクリアできなければ、ゲーム機を壊してしまうこともあります。
どこかで冷めたところもあるのです。
このように、つかみどころがなく、距離感もマチマチ、でもキレやすく、どこか冷めたところがある子ども達なのです。
これでは、集団生活はとても望めません。
当然の結果として不登校になります。
ところが、再登校したり、フリースクールへ通ったり、進学したりすることは、かなり難しいのです。
何とか学校に通っていても、これでは、集団生活ができず、何かとクラスの中で人間関係で、トラブルになることが出てきます。
発達障害の子ども達の方が、まだ、特性がはっきりわかり、子どもが何に困っているのかが、わかりやすいくらいです。
この子ども達の対応に、先生方がかなりエネルギーを取られているように思えてなりません。
これでは、授業どころではありません。
学校はもう、やってられないと思います。
実は、この子ども達は、塾にもいて、中学受験する子ども達にもいるのです。
この子ども達について、もう少し考えていきたいと思います。