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廉価で小さなものを集めてます。特に記念貨幣が多いです。それらを手にして思うところをブログにしております。

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4月27日はアメリカ南北戦争北軍の将軍、後に大統領になったグラント(Ulysses S. Grant /1822年4月27日~1885年7月23日)の生誕日です。日本でも知られているこの大統領の記念貨幣が手許にありました。

今回はこの記念貨幣の紹介と、後半はアメリカ映画2本の感想を載せました。

 

 

 

アメリカ 大統領シリーズ1ドル貨 第18代グラント大統領

黄銅貨 2011年

ULYSSES S. GRANT

IN GOD WE TRUST 

18th PRESIDENT 1869-1877

肖像は、あまり見ないですが50ドル札にも登場するグラント大統領。大統領としてよりも軍人として有名なのかもしれません。

日本では、岩倉使節を謁見した大統領、(明治12年7月)初めて来日した米大統領としてでも知られています。

 

反対側です

UNITED STATES OF AMERICA

$1

中央は自由の女神

 

直径 26.5mm  量目 8.1g  素材 Manganese brass clad copper

状態 Proof(発行枚数1,706,916枚 S)

 

縁は陰刻  

E PLURIBUS UNUM ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆S☆☆☆

 

金ぴかの貨幣ですが金貨ではありません。プルーフ(鏡面仕上げ)の黄銅貨です。

 

2011年に発行されたシリーズ貨セットのうちの一枚でした

 

上記の反対側

 

ついでに残り3枚の貨幣の画像を説明します。

第17代大統領アンドリュー・ジョンソン

ANDOREW JAOHSON

彼はリンカーン(リンカン)大統領当選時の副大統領でしたが、リンカーンが暗殺され大統領に就任しました。1867年にアラスカをロシアから購入。

 

第19代大統領ラザフォード・ヘイズ

RUTHERFORD HAYES

南北戦争時に北軍に参加、大統領就任後は南北の和解に努力したことで知られています。

 

第20代大統領ジェームス・ガーフィールド

JAMES GARFIELD

アメリカ史上、暗殺された二人目の大統領でした。

 

コインセットの外箱です。

 

同梱の説明書

 

 

 

以上1869年から1881年まで4人の大統領。

この期間は決して長くはありませんがアメリカにとっては南北戦争で分断された「合衆国」の修復と、北部主導で商工業が発達したことによる第二次産業革命を迎えることになった時期でもあるようです。

 

一方、日本では1866年の薩長連合から戊辰戦争、明治維新、明治十四年の政変まで激動の時代でもありました。

 

 

 

先月にはアメリカ映画を2本見てきましたのでその感想をここから書き足します。

(映画のパネル広告より)

 

まず、「DUNE 砂の惑星 PART 2(原題: Dune:Part Two / 2024年/米/166分/英語)」から。

同名映画第一作を見ていたので続編として見たかったものです。ここであらすじを書こうと思っても何と表現していいのか、とにかく一言で言うと砂の惑星での壮大な叙事詩みたいなSFでした。

全宇宙を支配できるスパイスを産出する惑星Duneの支配権争奪戦と一族を滅ぼされた若者の復讐劇の第二幕。画面一面の砂漠、特徴ある服装と儀式、そして資源の採掘権を争う物語はどことなく中東を連想しました。

主人公の若者が第一作で殺害された親の仇をとって、かつ敵側だった皇帝を屈服させるところまで話しは進みましたが、それでめでたしめでたしではなかったのでまだ続編が作られそうです。

 

 

(映画のパンフレットより)

 

次に「オッペンハイマー(原題: Oppenheimer /2024年/アメリカ/180分 R15/英語)」。

これは感想を載せていいのか迷いましたが、私が見たときは結構満席で、なおかつ現在でも上映されているのでそれなりの話題性もあるのかと思いここに追記します。にしてもこんな映画(言い過ぎました)日本でよく公開できたものです。

 

原爆の父と言われる物理学者「オッペンハイマー」の栄光と失意転落の物語。前半は計画のリーダーとなった「マンハッタン計画」成功で名声を得るも戦後は、二度の公聴会を経て公職から追放される波乱の学者人生が描かれてました。

 

映像の迫力があってか3時間ものであるにもかかわらず眠くなることも全くなくて、しかし難解でした。物理(量子力学)や数学はほとんど出てこないもののマッカーシズムが吹き荒れた当時のアメリカの歴史を予備知識として持ってないとついていけないようで。

それにしても、広島や長崎の惨状に少しも触れられることなく原爆投下のアメリカの立場を始終言い訳したようなストーリー展開に大いに不満でした。

 

確かに映画のいう通り原爆の前と後では歴史が変わったのも確かです。だからこそ科学技術の倫理面の側面を強調してほしかった。

核分裂は一度起こると連鎖反応してそれが世界に広がるのではないかという計算式を一蹴して「トリニティ」実験にこぎつけるのですが、結局のところ形を変えて(物理的ではなく戦略的帰結として)、世界に(しかもより強力な水爆として)拡散してしまったわけですから。

 

「我は死神なり、世界の破壊者なり」byオッペンハイマー

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

<追記>「映画 オッペンハイマー」の感想

 

第二次世界大戦中に多額の予算を投じられたのものがこの映画のテーマである米「マンハッタン計画」でした。その次に、米英において投下された資金量が大きかったのは「ペニシリンの研究」だったようです。

それまでの戦場では戦闘での死者と、その同数かそれ以上に傷口からの感染症で命を落とす兵士が多く存在したのです。このペニシリンの量産化は第二次世界大戦の連合国兵士の多くの命を(ノルマンディー上陸作戦以降)救いました(残念ながら当時の日本はこの量産化に失敗しました)。

戦後、ペニシリンに触発されれて次々に抗生物質が登場し、それはさらにその耐性菌(MRSAなど)との闘いになっています。

映画「オッペンハイマー」を見終わってふと思いました。人にとって良い側面にも悪いほうへ振れるのが科学技術でしょうか。

これから直面するのはたぶんAIだと思います。人の代わりに論文を書いたり写真や動画も作り出してしまうのですから。

 

 

追記の部分の参考文献 「世界史を変えた薬」佐藤健太郎 講談社新書