少し前のこと。


 初めて来日したという

ハーバード大の
女子学生の

インタビューが、 オンライン記事にありました。


 日本で様々な衝撃的な経験を 

したという彼女、

 中でもこんなに美味しいものが

 あったのか、と
食べまくったものが…。


 それは、 

「シシトウ!
なんて美味しいんでしょう。

 京都の居酒屋で山盛りのシシトウを 

毎日食べました。

 帰ったら絶対に食べられない!」
とのことで。






 へー、ししとうねえ。

 なんとなく気づいていなかった 

自分の美点を指摘されたような

 気にもなって、

 ぜひまた来てね!と
言いたくなってしまう。


 もっとも彼女が

山盛りのシシトウを
食べたのは

京都であったことから、

 シシトウというより

 京野菜の万願寺とうがらしとか 

伏見とうがらしだったのでは、 

とも指摘されています。


 ピーマンも、ししとうも、

 万願寺とうがらしも、
みな唐辛子の仲間。


 ですが、ほぼ、辛味はないため 

「甘唐辛子」、「sweet pepper」に 

 分類されています。 


 ピーマンはピーマンで

 独立した感もありますし、

 ここではししとうと

万願寺とうがらしなどの
甘唐辛子に

的を絞ってみましょう。


 戦国時代末期〜江戸時代初期に

 日本に来たと伝えられる
ししとう。


 先端が獅子の
口のようだ、

と見られて
(ライオンより

中国から伝わってきた

 
獅子のイメージかと。)

 そこから「獅子唐辛子」と

 呼ばれるように。


 栄養価は高く、

 カロチンやビタミンCが豊富。

 カロチンには、 

老化防止や美肌効果があり、

 ビタミンCは免疫力アップ、

 疲労回復、ストレス解消、

 美肌効果、夏バテ防止効果まで。


 さらにシシトウには、

 動脈硬化を防ぐ働きのある

 ビタミンPも含まれており、 

 ビタミンPはビタミンCの
吸収も゙助けます。


 ほんのりとした苦みが

また
趣き深い。 


 しかしながら。

 ししとうの異名は 

「食べるロシアンルーレット」


 そう、割合は少ないながら、

 ひええ、当たったー!と

涙してしまう
辛い個体が存在します。


 最近では辛いものがかなり 

判別できるようになり、 

袋に入る確率も低くなって
いるのです。


 形が歪で艶がなく、 

中には匂いではっきりわかるものも 

あるとか。 


 なので、直近で辛いししとうに

 当たったよ!ということは 

幸運だったのかもしれませんよ。


 ちなみに、ししとうが辛くなるのは 

「ストレス」が、理由だそう。


 暑いだの寒いだの

水が少ないだの
育ちに不具合があると

 辛くなることが判明している
とのこと。 


 万願寺とうがらしは

 ししとうよりずっと長く、

 手のひらほどもあることも。


 追熟させて赤くなったものも
ありますが、

 辛くないし、
万願寺とうがらしには

 苦みもないのでご安心ください。


 この猛暑を乗り切るには、 

冷たいものばかりでは 

お腹も壊してしまいます。


 夏野菜パワーは大いなる助け。

 ちりめんじゃこと炒めるもよし、

 グリルや炭火で焼くもよし、

 さっと素揚げにするもよし。


 奴や枝豆、もろもろの肉類との

 相性もよいですね。


 もちろんビールに冷えた日本酒、

 レモンサワーもばっちりですし、

 アルコールではなく、

 しっかりご飯を頂くのも大事。


 野菜の無人販売所をのぞいて 

あったらこれはラッキー。

 いつものスーパーにも
あるはず。

 旬はまもなく終わります。

 甘唐辛子で、夕餉を楽しむのも
一興ですね。