「1024」は「てにしあわせ」、

たなごころに柔らかな
温かさ、

見ているだけでかわいくて
しあわせ、

この時期には雛も
出回るということで、

文鳥の日。

夏目漱石にも「文鳥」という
短編があります。

知人の勧めで文鳥を
飼い始め、

かといってその文鳥に
取り立てて情が移るわけでもない。

ただ、文鳥の存在が
昔の女性の幻影と重なり、

鳥のさえずりは美しく響く。

しかし、仕事も忙しく、
文鳥の存在も、
昔の女性も意識のすみに
追いやられるように
なり、

ある日文鳥は冷たくなっていた、と
いう話。

様々な受け取りかたのできる
短編ですが、
部屋の片隅の文鳥が
漱石になにがしかの
影響を与えたのでしょうか。

文鳥はインドネシア原産の小鳥で、
江戸時代から日本でも
飼育され始め、
愛されています。

愛知県の弥富市は、
江戸時代から
農家の副業として
文鳥を飼育していて、

全身が真っ白な白文鳥は
弥富市が生み出したもの。

昨今は外国産の安い文鳥や、
他の鳥やペット人気もあり
飼育戸数は減少しています。

それでも人によく懐き、
姿も愛らしく、
飼育も難しくなく、
鳴き声もうるさくなく、
臭いの問題もない。

そんな文鳥をこよなく
愛する人たちは多くいます。

黒い頭部に灰色の胸部の
並文鳥、
まだら模様の桜文鳥、
真っ白な白文鳥、
オランダ生まれのシナモン文鳥、
銀色のシルバー文鳥など

カラーバリエーションにも
富んでいます。

(丈夫なのは原種に
近いもの、とのこと)

よく水浴びをするので
清潔で、基本的に無臭に
近い。

寂しがりやなので、
構ってあげること。

熱帯出身のため、
寒さに弱いので注意すること。

文鳥を飼うのは楽しいですが、
毎日欠かさず世話を
しなくてはいけないし、

寿命は8年から10年ほど。

飼いたいけど難しいかなあ、
という方には
癒しの文鳥グッズも
数多く出ています。

肌寒さの感じられるこの時期、
文鳥の柔らかい羽毛を
想像してみるだけでも

なんとなくあったかい
気分になれそうです。