「ロシアのボルシチがあんなに
美味しいのは、寒いからだと思う」

モスクワの冬を体験した人が
語っていました。

空腹ならぬ寒さが、
調味料というわけですね。

寒さがやってくると、
寒いところの料理が
しみじみします。

ロシア料理は素材の
味を大切にした
優しい味わいのものが
多い。

気候が厳しいことに加え、
ロシア正教には
食事制限の規制があります。

肉を絶つ週、とか
乳製品を絶つ週、とか
年間 200日くらい
制限がかかっています。

自分をコントロールできる
ようになる、とも
言えますが
食料事情の厳しかった
かつての冬に、
考え出された知恵なのかも
しれません。

そんな状況からも
素朴で温かい家庭料理が
発展してきたと
言えそうです。

そんなロシアの料理から
何点かご紹介します。

☆ ボルシチ




やっぱりこれですね。
「飲む輸血」と言われるほど
栄養たっぷりのビーツを
使ったスープ。

蕪だろ、と思っていたのですが、
ほうれん草の仲間だそう。

砂糖の原料となる
てんさいともお仲間なので、
甘味もあります。

材料やアレンジは
様々ですが、ビーツは
お約束。

☆ピロシキ




ボルシチとピロシキは、
知られているロシアもの。

肉入り揚げパンのイメージを
お持ちの方も多いと
思いますが、
現地では、焼いたものが
一般的。

中身も、肉のみならず
卵に野菜にチーズ、
ジャムなどの甘いものも。

食べ歩きにも最適。

☆ペリメニ



水餃子ですね…。
帽子型の。

大量に作って凍らせている
家庭も多いそう。

餃子と似てますが
皮は小麦粉と卵、
中身は玉ねぎと羊肉など。

バターやサワークリームで
頂きます。

茹でてサワークリーム、
バターで焼く、
ブイヨンでスープに。

餃子アレンジですな…。

☆ 毛皮のコートを着たニシン




なんともきれいで
ユニークな名称のこれは、
定番の前菜。

酢漬けのニシン、じゃがいも、
人参、卵、ビーツなどを
ケーキのように盛りつけたもの。

ニシンが野菜のコートを
着ているように
見えるからというのが
名前の由来。

☆ ブリヌイ




今度はクレープです。

小麦粉、卵、牛乳、
ヨーグルト、砂糖、塩を
入れた生地を
イーストで発酵させ、
薄く焼き上げる…

サワークリーム、ジャム、
スモークサーモン、チーズに
イクラにキャビア。

バリエーション豊富。
食べ始めたら
止められないのが問題
とのこと😅

ついでに、イクラ、は
ロシア語です。
(小さくてつぶつぶしたものと
いう意味だそう)

そして、ロシア語では
魚卵は全部イクラ。
イクラもキャビアも
カズノコも。
赤いイクラ、黒いイクラ、
黄色いイクラ…になる。

他にもサラダに
ストロガノフ、壷焼き
ロールキャベツに
チキンカツ、と
次々あるのですが、
最後に現地の定番の
飲み物を。

☆ クワス




一見したところ、
コーラか⁉️黒ビールか⁉️

といった印象ですが、
黒パンを発酵させて作る、
ほぼノンアルコール飲料です。

甘い麦茶に炭酸みたいとか
ポカリの粉末に生クリーム入れたみたいとか、
飲んだ方は
頑張って表現してくれて
います。

黒パンもそうですが、
甘酸っぱさが特徴。

いろいろなメーカーが
出しているので、
好みにあうものが
見つかると…いいですね。

もうひとつ、コーラの代用品と
して、作り出された
バイカルというものも。

見た目コーラですが、
薬草たっぷり。

ロシアでコーラ?と
思ったら、
クワスかバイカルの
可能性の方が高いので
お気をつけて。

ロシアの食事は
温かく、どこか懐かしいような
家庭的な味わい。

お値段も良心的(現地)。

レシピもたくさん紹介されて
いるし、
冬の楽しみが増えそうです😋