伯耆の国(鳥取県)の出雲との
国境近く、
境港(水木しげる先生出身地)のある
弓ヶ浜半島。

米子市から境港市にかけて
20キロにも及ぶ
弓状に湾曲した
美しい沿岸が特徴です。




ここで江戸時代に綿の栽培が
始められ、国内有数の 
産地となります。

もともとは米作りに適さない
砂地であったからとの
ことですが。

「伯州綿」と呼ばれる
ブランド綿と
なり、明治時代に最盛期を
迎えます。



自然の風合いに暖かで
上質の繊維を持ち、
これはこの地の弓浜絣の
原料になります。

絣(かすり)は木綿から
作られる織りの着物。



丈夫で手入れもしやすく
動きやすい、生活に
密着した着物です。

弓浜絣は、伯州綿を
藍で染め分けし、柄は
白抜きで。



鼓、扇、鶴亀、鯉、菊、
七宝などの縁起物の
柄が多く織り出され、
なんともキュートな
織物です。




そんな弓ヶ浜の伯州綿でしたが、
徐々に安価な輸入綿に
押され、生産は衰退して
いきます…

ですが。

2008年。
境港市は、伯州綿の
復活を目指しはじめました。

耕作面積も徐々に広がり、
製品もブランドとして
知名度が上がりつつ
あります。

なんといっても、種から
身元が明らかになっている、
100%国産のオーガニック和綿。

(製品には現在、
他国産のオーガニックコットンも
含まれています。
オール国産を目指しているとのこと)

タオルや膝掛け、
オーダーシャツなど
オーガニックコットンで
染めもオーガニックのもの。

和綿の暖かで安全な
柔らかさ、
肌寒くなってきたこれからの
嬉しいお伴になるかも
しれません🍂