地球上には誰も踏み込んでは
ならない場所がいくつかあります。
多くは汚染された土地であったり 
各国の軍事機密であったりします。

 その中で異質なところが
ここ 北センチネル島。
 周囲をサンゴ礁に囲まれた
70平方キロほどの島で
インドの南東、ベンガル湾に ある 島でインド領と
なっています。

 地球上で最も孤立していると
言っていい狩猟採集民が100人ほど、おそらく数万年前から 
暮らしています。

彼らは弓の名手で、
外部の人間が島に
接近すると、追い返すために
激しい攻撃を仕掛けてきます。

インド当局は1960年代から
80年代まで この先住民族を
近代化しようとしていました。

プレゼント作戦として
船で島の近くまで行き
食料やおもちゃなどを渡しました。

かつてアマゾンのジャングルで
未接触部族を平定した時の
やり方と一緒です。

しかしアマゾンの場合
 先住民が 近代文明に接した結果 
かなりの 部族の消滅や
文化的 侵食を引き起こし
その社会は崩壊しました。

 伝染病の蔓延などもその一つです。
その昔 南米のインディオたちが 
数を激減させた理由とよく似ています。

現在では接触は試みられて
いません。

 しかし、ここ数年
たまたま北センチネル島に
漂着してしまったインド人漁師や 
積極的に彼らに接触した 
アメリカ人宣教師などが
 殺され、遺体は今も
戻ってきていません。

インドの人類学者や
活動家は センチネル族の権利と要求を
尊重し、彼らには
そのままでいてもらおうと
いう姿勢を取っています。

センチネル族は世界で唯一
自分たちだけの島に住む
未接触部族です。

とはいえ彼らも上空を通る飛行機や
海を行き来する船舶も当然見ているはずです。

彼らが 今後どう生きるのか 
見守っていくべきなのでしょう…。