演劇ユニット「爆走おとな小学生」に、田中海凪さんと中山碧瞳さんがそろって出演するというので、高円寺に行ってきました。3日間6公演あるんだけど、この2人が参加するのは初日の1公演のみでして、今後の2人の活動に対する試運転みたいなものなんですかねえ。昨年10月の怪訝なAwww!の活動終了から、半年ぶりくらいに人前に出たことになります。今となっては僕はほとんどこの芸能事務所を信用していないんですが、何よりも、彼女たちがこうして見ることができる世界に来てくれたことが、まずうれしい。
「爆走おとな小学生」は、20代を『おとな界の小学生』と称して、演劇界に新たなるエンターテイメントを築くことを目的に、【シュールかつパワフルにしてやっぱり最後はお涙頂戴】を合言葉にしているなど、アイドルと親和性が高いユニットなので、リスタートには向いているかもしれないですね。

高円寺と言えばターバンの男にガンヂスの流れにいざなってもらえる町だと思っていたのですが、劇場もあるのですね。アトリエファンファーレ高円寺は初めて訪れました。

大きくはない小屋でしたので、初日はほぼいっぱいになっていましたね。90人弱のお客さんは入っていたようです。こうした舞台は、アイドルフェス以上に露骨な部分があって、チケットに誰の枠で申し込んだかがはっきり書いてある。僕は裏方ではないから想像しているだけだけど、少年ジャンプの読者アンケートみたいに、今後に影響していくんでしょうねえ。ちょっと悩んだけど、今回は田中さんのチケットです。前方保証とか特典お土産つきのS券があったりするのも普通のことだけど、特に接触があるわけでもない現場なので、真ん中くらいのチケットにさせていただきました。
東京の日常生活の中に、ごく普通に怪獣が居る世界で起きるドラマで、3つのショートストーリーからなる、オムニバス劇。朗読劇としてのスタイルは、舞台装置は無くて台本を持っているというだけで動き回って普通に芝居をするものでした。
あらすじは、「爆走おとな小学生」の公式ブログに掲載されているので、そちらを参照いただけると良いかと思います。
■第1話『巨大怪獣ガルラの恋模様』
身長200メートルの巨大怪獣「ガルラ」は花の女子高生。彼女が人間の先輩に一目ぼれするという細かいことを考えてはいけない設定の物語。マヂカルラブリーなみの、お話。今回の演目の導入であり、雰囲気を楽しめればOKという芝居かと思いました。みなさん、それぞれぶっ飛んだお芝居をしていて、ケタケタ笑わせていただきました。

■第2話『怪獣病院』
怪獣を相手にしている病院に、彼氏を飲み込んでしまった巨大怪獣がやってくる。怪獣の胃袋の中に入っていくドタバタ劇で、僕的にはこうしたシュチエーションだと「ミクロの決死圏」を思い浮かべてしまうのですね。あれは超シリアスドラマでしたけれど、こちらはドタバタコメディ。小阪さんと新井さんのキレっぷりが、荒唐無稽なストーリーに説得力を増している印象でした。
お医者さんの助手役が海凪さん。初めて彼女に会ったときはなんかおすまししていたんですが、実は大人とも上手にお話ができるとても良くしゃべる人でした。なんか、今回の役どころ、ぴったりよ。豊かな表情をたくさん引き出してくれるお仕事に、いっぱい出会えるといいなあ。

■第3話『ニンゲン』
居酒屋に集まった3名の女子がする、秘密の思い出話。碧瞳さんは、ここで登場。お酒を飲むお芝居が、なんだか可愛らしいぞ。ひろった怪獣に貢いでいたりする、健気なコギャル役がなんだかはまっていたような感じもして、碧瞳さんダメ夫には捕まらないようにしてねと心から思いました。「猿の惑星」的展開で、「東京怪獣物語」を良い話に思わせてしまうようなパワーをもった、オムニバスのラストにふさわしい演目でした。
 
本編終了後に、星守紗凪さん、新井雄也さん、田中海凪さん、中山碧瞳さんという4人が参加するトークショーが、MCを石原美沙紀さん、山田裕太さんが担当してオマケとして付いてきました。僕は、海凪さんと碧瞳さんをずっと見ていたので、何を話していたかとんと思い出せません。こういう舞台は、こういう楽しみ方になってしまうのよ。(^^ゞ。
 
久しぶりに会ったオタクが多かったですが、皆さんおうちが遠かったりして終演後は散りじりに。酒仕込みのときに全国からやってくる越後杜氏のようなミミナギオタクは、愛おしいものがあります。でも、僕は今週4日間アルコール抜きをしていたので、1人でトリキへ。貴族のスパイス焼きは、やっぱり美味しい。

では、今回はここまで。有名になれ、ミミナギ!