UNISON SQUARE GARDEN 20th Anniversary LIVE ROCK BAND is fun@日本武道館でした。
退勤を少し早めて頂き、開演1時間前に九段下到着&武道館周辺に飛び込み
FCフォトスポットの絶望的な行列に「あれ?これ開演に間に合うの?」と心底ビビる...
南2階スタンドV列だから最後尾だったものの、ステージ正面なので結構観易い... ってか武道館そんなデカくないな!というのが率直な感想。
今のユニゾンで武道館は狭いって!しかも3日全部違う催しはマジで駄目だって!
結果的にチケット譲って貰えたけど、全然チケット手に入らなくて6〜7月は結構メンタルやられた... これ数年は根に持つからねw
01. Catch up, latency
02. サンポサキマイライフ
03. Dizzy Trickstar
04. fake town baby
05. 恋する惑星
06. Hatch I Need
07. マーメイドスキャンダラス
08. Invisible Sensation
09. オリオンをなぞる
10. もう君に会えない
11. スカースデイル
12. オトノバ中間試験
13. 世界はファンシー
14. フルカラープログラム
15. いつかの少年
16. 101回目のプロローグ
17. kaleido proud fiesta
18. スロウカーヴは打てない(that made me crazy)
19. Phantom Joke
ドラムソロ
20. 天国と地獄
21. 君の瞳に恋してない
22. カオスが極まる
23. シュガーソングとビターステップ
24. 春が来てぼくら
25. シャンデリア・ワルツ
26. センチメンタルピリオド
「敬具、結んでくれ 僕たちが正しくなくても」
大きな古時計チックなしっとりセッションから、斎藤さんが『Catch up, latency』の一節をアカペラで歌い、イントロに突入していくのマジで堪んない!
『満を持す絶好のカウントダウン』やら『だから記念日と称してしまえ』やらのワードが、今日は刺さる刺さる...
続く『サンポサキマイライフ』イントロでの「UNISON SQUARE GARDENへようこそ!」も相当エモい!
あんな野太い「ハイッ!」初めて聞いたw
更に『Dizzy Trickstar』『fake town baby』といったアッパーな楽曲で沸き立つ、ライブハウス武道館に集った物好き達。
斎藤「2024年7月24日はUNISON SQUARE GARDENの20周年の記念日です。今日は長いよぉ〜」
「その言葉、待ってました!」と言わんばかりに観客からの盛大な拍手
そして次に演奏される『恋する惑星』では、第二形態のダンスフロア武道館へと変貌を遂げるライブハウス武道館
Aメロ開始と同時にステージ上を練り歩き、最終的にはドラムセット裏を通ってグルっと一周する田淵、めっちゃ自由で笑ったw
次の『Hatch I Need』から『マーメイドスキャンダラス』の流れが気持ち良すぎる!アルバム順準拠!
『Invisible Sensation』の1Bメロで斎藤さんの歌詞が若干怪しかったけど迅速にリカバリし
ミラーボールによる光の乱反射で疑似夜空を模した空間の中『オリオンをなぞる』を派手にぶちかまして第2ブロックは終了。
チューニング小休止明けの1発目が『もう君に会えない』なのは、本当に驚いた...
正直、武道館でこの曲を演るとは思わなかったけど、虚空を見上げながら演奏していた田淵智也の姿を見ていたら「まぁ、そりゃやるしかないよね」と、なんか心がギュってなった。
「君の心 迷わないように ほんの少しの傷をつけたのなら」
ピンスポットに照らされた斎藤さんがサビを高らかに歌い上げ、一拍置いてイントロを演奏するS.B styleな『スカースデイル』
更に続くのは『オトノバ中間試験』と『世界はファンシー』直近2曲との温度差すげぇな!
「Hey, dead or alive!」や「Oh, pardon me?」叫んだり、両手を挙げてピースして「HAPPY!」するスーパー楽しい楽しいタイムを存分に味わい
ここで一旦区切りかな?と思った矢先に不意打ちでブチ込まれる『フルカラープログラム』で発狂寸前!
いや、でも冷静に考えたら早いって!時間的にまだ全体の折り返しくらいでしょ?
フルカラーを受け入れられる心の準備が全然出来ていないんだわ!
普段よりも突き上げる腕にグッと力が入り「明日は確実に筋肉痛だな」と内心苦笑いしながら、虹色にライトアップされたステージで完全無欠のロックンロールを掻き鳴らす3人に熱視線を送る。
斎藤「こんなにもバラバラで、結成した瞬間から音楽性の違いと... 人間性の違いを抱えていた3人が20周年を迎えられるとは思ってもみませんでした」
「いつかの鈴木少年は、黒夢を崇拝し触れるもの皆傷つけ、自らも傷つけるような少年でしたが、今はこんなにも沢山の人を笑顔に出来るような中年になりました」
「いつかの田淵少年は、友達が家に遊びに来ているにも関わらず部屋に籠って大音量でTHE BLUE HEARTSを流し、鏡の前でピョンピョン跳ねている姿を見た斎藤少年をドン引きさせていました。それが今ではこんなに沢山の人の心と体も躍らせるような曲を作る中年に」
「いつかの斎藤少年は、パチスロにのめり込み、当然のように大学の単位は落とし、当時付き合っていた彼女にもボロ雑巾のように捨てられましたがw」
「心を入れ替えてからはパチンコとスロットの二刀流からギターとボーカルの二刀流となり、日本を代表するギタボ中年となりました」
上記MCの流れから演奏されたのは、ベースの低音からヌッと始まる『いつかの少年』
正直、そこまで好きな曲って訳でも無かったのに「バラバラになった地球儀を並べて」からの盛り上がり部分で、背筋がゾクゾクしてしまった。
そして本日2度目の「え?ここで来るの!?」枠『101回目のプロローグ』
てっきり終盤の方で投入されて、歌い出しでめたくそ号泣する自分の姿まで完璧にイメージしていたので、フルカラー同様に無茶苦茶贅沢な使い方だなぁ...と、ほんと総力戦じゃないかよ武道館。
「本当の気持ちを話すのは 今日くらいしかありえないだろ」
まさかの歌詞変更!
そういやPatrick Vegeeリリースから4年くらい経ってる... なんだよ、あの時点で20周年の武道館724決まってたのかよー!ずるいよ田淵智也!
大好物の間奏、そして「世界は七色になる!」で再度虹色になる照明で、本日のエモーショナル最高値(2024年 僕調べ)を叩き出してくれた!
リリース当時は「間奏難しいから、出来たらまぐれ」って言ってたけど、もう当たり前のようにスタジオ音源クオリティで我々にお届けしてくれてるじゃん、あんたらほんと最高スクエアガーデンだよ。
斎藤「今日は特別な日なので、普段喋らない2人にも喋って貰おうと思います。ドラムス鈴木貴雄!」
鈴木「今日のMCは長いよぉ~」
貴雄君のMCめっちゃ長くて「いや校長先生かよ!」って内心突っ込んでたw
客はおろか、メンバー2人もステージ上で体育座りして話を聞く様子は、構図が全校集会すぎるって!
鈴木「熱と循環の話をさせてください、ドラムっていう円柱に皮がついてる楽器を7畳くらいのスタジオ籠って朝から晩までトコトコ叩いてると何のためにやってるんだろうって思うんですよ」
「それでも熱を持ってやっていると皆さんが喜んでくれて、このトコトコ叩く謎の行為にも意味が生まれてくる」
「焚火で例えると皆さんは薪で、熱を燃やしてくべた焚火に皆さんが薪として入ってくれて、そうやってまた大きな焚火になる...その循環が自分がここにいる意味です」
「5年前に舞洲でやった時、ドラムは器で受け皿って話をしたんですけどあれってネガティヴに捉えられかねないことを言っちゃったけど、鈴木少年も成長しましてこのバンドがカッコいいのは俺のお陰だと、そう自然に思えるようになりました」
「お客さんだけじゃなくてこの場を作ってくれたスタッフさんもそう、俺たちが演奏に集中できるのは音楽以外のことを全部やってくれる方々のお陰なんですよ。そして軍師・田淵とそれを忠実にこなす斎藤、優秀な俺、そしてそこに座ってるお前ら!」
「それぞれの炎のに生かされて、超優秀な焚火として燃え続けることを約束します」
あと熱量の話の流れで「ライブで10出来る人が8、9出すよりも、1しかしか出せない人が1を出し切る姿の方がカッコいいと思っていて、だから今も20人くらいのお客さんのインディーズのライブもよく行ってる」って話もしていた。
斎藤「ベース田淵智也!」
田淵「いやーめっちゃ良い話だったなー ギャップを埋めねばと今必死に話す内容を考えてる... (斎藤に)パチスロってどうやったら当たるんすか?」
斎藤「...匂いがする」
田淵、観客大爆笑w
田淵「20年やりました。奇跡みたいなもんだったし、3人で出来たことに意義があると思っています」
「天性の声に甘んじず努力を重ね、誰にも歌えない歌を歌う。しかもギターも弾く斎藤宏介」
「常に限界に挑戦し続け、40手前にしても成長できることを身をもって証明し続ける鈴木貴雄、他1名!」
「これじゃなきゃ出来なかったロックバンド、つまり俺達には才能があったということですね!今日は大いに祝ってくれ!」
リズム隊2名のMCが終わると日本を代表するギタボから「よし、立とうか!」と号令がかかり、総員スタンディング状態で演奏が再開される。
再開後1曲目は『kaleido proud fiesta』華々しくハッピーに溢れつつも「もうライブ終盤なんだな」という寂しさの両感情の波が襲い掛かってくる。
次の『スロウカーヴは打てない(that made me crazy)』のラストでは「つまりジョークってことにしときます」と歌詞を変え『Phantom Joke』へと繋げる!ド頭でレイテンシーやってるもんね!!
貴雄君の鬼人のようなドラムソロからの『天国と地獄』そして『君の瞳に恋してない』『カオスが極まる』とバンドを代表する楽曲を立て続けに披露し、観客のボルテージを極限まで高め
『シュガーソングとビターステップ』で完膚なきまでにトドメを刺してくる。
田淵「今ので終わりでーす、帰ってくださーい」
観客の「えー!」という声に「有名な曲、大概やったろ!」と笑いながら返す田淵
田淵「今日はよく来た!今日来たくても来れなくて、遠くから観てるやつもよく来てくれた!」
「僕たちには才能があった。でも才能で、信念で、渾身の1曲でも、世界は何も変わらなかった」
「20年間自分たちの音楽を続けられたのは才能があったからだけど、それでも世界が変わらなかったのはつまらなかった」
「ロックバンド続けるのって大変なのよ、楽しいことばっかじゃないし... だから時にそれはロックバンドを諦めてもいい理由になった。時に前を向けなくなって、誰にも気づかれないように後ろを向いた」
「そうしたら、君がいた」
「ついて来てくれ、とは思っていなかったけど、君が後ろで見ていてくれることがこんなに嬉しいとは思わなかった」
「君が好きなロックバンドは君がここまで好きでいてくれたからここまで来れた。ロックバンドを諦めなくて良かった、有難う」
あの偏屈なベーシストが震える声で絞り出した言葉の数々で、鼻の奥が熱くなってしまったよ。
9年前の武道館が憂鬱だという話をしていたり、ピロウズの20周年武道館への思い入れも重々理解しているつもりなので、田淵智也の今日への思い入れが生半可なものじゃないのは伝わってきた
3rdアルバムのツアーくらいまで「もうちょっと遊びましょう!」をオマージュし続けていたくらいにピロウズとロックバンドを愛した男が、自身のバンドの20周年でピロウズ武道館での「俺たちには音楽の才能があった!」を言う姿はやっぱり来るものがある
9年前の武道館MCで「やっぱりやめました。10年や11年で言ってはいい台詞では無かったと思うので」と語っていたのはコレ(音楽の才能〜)だったんだね。
このMCの後に演奏されたのは『春が来てぼくら』そして『シャンデリア・ワルツ』
どちらも田淵智也が渾身の一曲として放ったものの、自身の期待値を超える反応が無かった事をブログで嘆いていた
しかし当時と状況は違う、世界こそ変えられなくても武道館に集まった&配信で観ている物好きは、春が来てぼくらとシャンデリア・ワルツに多大なる影響を受けているし、今まさにこの瞬間にも上記2曲の反撃が始まっていると僕は思ってる。
最後はメジャーデビュー曲『センチメンタルピリオド』で大団円を迎え "ROCK BAND is fun"は幕を閉じた。
久々に田淵のハンドスプリング見られて、ライブ行き始めの頃の懐かしい気持ちになったよ...
斎藤「次のライブやCDを楽しみにしてくれるやつが居るから、解散したから悲しむやつが居るから、そういうことの連続で今日まで続いてきたUNISON SQUARE GARDENが、今こんなにも愛されるロックバンドになってます」
「3人の記念日だけど、UNISON SQUARE GARDENが好きなやつにも今日を喜んて頂きたいです!」
「あと、最後に一言皆さんに言わせてください」
「本日はUNISON SQUARE GARDEN 20周年記念日、おめでとうございます!楽しかった!」
何回も「このままクソ長拍手続けたら、ライブ終わらないでくれるかな?」と、あらぬ妄想をしていたけどスパッと終わったな。
前回の724武道館、終演後に大号泣して隣にいた彼女にドン引きされ
15周年の舞洲では開幕カメレオンで即落ちし、こちらも終演後の花火と『See You Next Live!』で嗚咽を漏らしながらゲロ泣き
今回は2度目の武道館ということもあり、その辺のカタルシスは若干薄めで「まぁ今のユニゾンならこれくらい普通だよな」ってのがあるから、そこまで感情がバグる事もなく(最後の田淵MCはやばかったけど)
シンプルに「楽しいアニバーサリーライブだった!」とハッピー純度100%で武道館を後にしましたよ。
規制退場の煽りを受けて、目の前でフォトスポット終わったから、その辺の補正入ってハッピー純度95%くらいか