生物学的な愛情期間

 

 

 

結婚は、大抵は好き合ったもの愛し合ったもの同士がします。

 


 

しかし、ものの数年もたつとその時の感情はどこへやら、

お互いに小言を言い合っている場合が多いですね。

 

 

ちなみにあるデータによると

離婚は結婚して1年目という早期の確率が高く

さらにわずか4年で離婚率のピークを迎えるそうです。

 

 

この4年という数字が意味するのは、

赤ちゃんから幼児への子育てが終了する時期を意味しています。

 

 

しかし人間は他の動物とちがって

子の養育期間が非常に長い生き物です。

 

 

従がって生物学的な「愛情」の存続期間を過ぎても

子を養育するために夫婦でいることが求められるというわけです。

 

 

そういった訳でどうかはハッキリしませんが、

夫婦関係にストレスを感じている人は非常にたくさんいます。

場合によっては離婚に至ります。

 

 

さて、この生物学的な愛情期間の4年を過ぎても

いい夫婦関係を保っている人ももちろんたくさんいます。

 

ベテランの夫婦になると人生の充実感がオーラーとなってにじみ出ていて

とてもかっこいいなと思います。

 

 

妻が魅力的か、あるいは夫が魅力的かは

配偶者の責任だという話を若いころに聞いたことがあるのですが、

 

その話が真実であることが最近よくわかるようになりました。

 

数十億のうちの一人として伴侶に選んだにもかかわらず、

「釣った魚に餌をやらない」のはちょっと情けない話です。

 

生物学的な愛情期間が過ぎていても、

共に人生を戦い歩んできたパートナーとして

「感謝」の気持ちがあるはず。

 

 

人生の充実感を醸し出している夫婦というのは

お互いに「感謝」の気持ちを言葉や態度で

確認し合っているのだと思います。

 

 

長い間、一緒に暮らして、その間に芽生える感情こそが「愛」(谷川俊太郎)

 

 

そう言えば、以前出席した告別式で亡き夫に花を手向けながら

「ありがとう」と言っていた老婦人の一言が思いだされる。