元亭主との出逢いは15、6歳に友達に誘われて行った、

新宿の歌舞伎町の、とある雑居ビル7階にあるディスコだった。

 

初めての印象は、一言、「チャラ」かった。

 

上下真っ白なスーツに黒いシャツのボタンを胸まで開けており、

髪の毛の後ろの部分はうなじを覆うまでの長さだった。

耳には、長めに垂れ下がるピアスかイヤリングをしていた。

今でいう、ジョン・トラボルターの「サタデイ・ナイト・フィーバー」を、

彷彿とさせる、いでたちだった。

でも、私には珍しかった。

 

社会人になってもオヤジの監視は更に厳しさを増し、

就業時間30分以内の帰宅を強要された。

 

当時、私はうちにバイトに来ていた4歳年上の大学生と付き合っていたが、

今、思い出しても「恋愛感情」なんて無かったと思う。

私は中学在学中、あれだけ荒れていたにも関わらず、ヴァージンだった。

のちに聞いて驚いたのが、仲間の女の子はほとんど、1年生か2年生で、

ロスト・ヴァージンだったそうな。驚いた。

しかも、そのお相手は、あの先生ボッコボコにした今も友人の彼だった。

アイツはケダモノだ(笑)

 

何十年か経った時、私は彼に聞いたことがある。

「なぜ、わたしだけ、手をつけなかったの?」と。

そしたら、どんな意味合いか知らんが「お前はそんな対象ではないだろう?」と、

アッサリ言われた。

 

そんなことも手伝ってか、私はヴァージンから脱却したかった。

きっと、それだけの理由で付き合っていたのだろう。

だから、その「初めての人」には、あまり関心が無かった。

 

そして初めて見る世界。

「ディスコ」なんて初めて。

キラキラと輝く、ミラーボール。

ブッフェで食事や飲み物、取り放題。なんて素敵な仕組み。

ガンガンに鳴り響く音楽の中で、常連と思われる連中が同じフリで踊っていた。

その中の一人が、元亭主だった。

私は結構、人見知りなところがあって、(今、周囲に行っても誰も信じてくれないが)、踊る、なんて、もってのほか。恥ずかしい。

グイグイその中に溶け込んでいく友達を、座ったまま羨ましく見ているだけだった。

 

そんな私に気づいた元亭主が、近づいてきて声をかけてきた。

何を話したか覚えてないが、チークダンスを踊ったのを覚えている。

その時にキスをされ、そこから、なんとなく付き合いが始まったのを覚えてる。

 

一緒に行った、中学からの友人が裏で私のことを恨んでいたらしい。

「彼がいるのにズルい」と。

彼女も一般的には「可愛い」とチヤホヤされて喜んでいる、

ただの「アホ女」だったから、私の「速攻モテ」はプライドに触ったのだろう。

 

元亭主は高校を中退していた。

ここもまた複雑な家庭環境で、両親は離婚していた。兄弟三人の長男。

父親は某大手の社員で有名大学を出ていた。

今は無くなったらしいが、杉並の大きな社宅に住んでいた。

 

この父親が同窓会に行った際、昔の同窓生と、デキてしまい、

お父さんから離婚を切り出され、家庭は崩壊したそうだ。

さらにもっと驚くべきは、お義父さんと再婚したこのお義母さんの元旦那が、

彼の母親と再婚したのだ。そう、きっかけは違っただろうが、

簡単に言うと「夫婦交換」だ。

こんなこと、本当にあるんだぁ、と少々、驚いたが別に気にする範疇ではない。

 

そして彼は、西武新宿線のとある駅前にある、

焼き肉屋のホールで働いているだと言う。

「なるほどねぇ…」

ま、ぐれちゃう気持ちはよくわかるわ。

きっと、心は寂しかったのね。

今思えば、彼の感情のコントロールの下手さに気づくべきだった。

 

若い私にそんなことを警戒するほどの賢さは備わってなかったから、

別に彼のそんな経緯は気にもならなかった。

そして彼はひとり、父親のもとに残り、下の妹と弟は母親について

出て行ったそうだ。

 

母親は離婚当初は、やはり経済的理由で実家に戻ったそうだ。

結局、オンナの自立はここでも難しさがあったに違いない。

再婚を互いにすぐ進めた理由は不明だが、こと母方は経済的理由が

「大」であったろう。

 

彼に父親のところに残った理由を尋ねると、

「だって、おふくろ一人じゃ大変じゃん」と、アッケらかんと言い放った。

 

そして私が彼の家に行くようになった。(うち、なんてとんでもない)

駅で待ち合わせしても一向に来ない彼。

家電にかけても誰も出ない。

正確な住所さえ聞いてない。

二時間待っても音沙汰なし。

ただでさえ方向音痴のわたし。

土地勘も無いまま、前に一瞬見ただけの目印になる建物だけを頼りに

辿り着いてしまった。(欲求の本能って恐ろしい)

 

部屋のチャイムを鳴らしても応答は無し。

ドアノブを回すと、開いた!

一応、「お邪魔しまーす」と、こっそり言って彼の部屋であろう部屋に、

入ってみると、なんと爆睡してた。ムカついた。

 

明け方まで仕事してるのは知っていたが、起きれないなら、

そんな時間帯に約束なんてするな!チキショー!!

 

と言いながら、彼がおきるのを待ってる間、私は近くにあったマンガ本を読んで

暇をつぶしていた。(これが面白くて笑い声をこらえるのが大変だった。なんのマンガだったかなぁ?)

 

そして、彼も目覚め、普段通りの会話の後、初めて彼と寝た。

そこで私は初めての「オーガズム(エクスタシー)」を経験したのだ。

 

だが、これが私を窮地に追い込むことになるのだ。

つづく…

■■わりと大切なお知らせ■■

 

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