ふと目についたから何となく読んで、
だけどいつの間にか...
自分も主人公と同じ──
君の存在に惹かれていた。

心から泣いたよ。

君がいたから日々は彩り
僕は戸惑い振り回されて
いつでもその後ろ姿を追いかけて
君がいない
その静かさに慣れた頃
刹那気に雪
舞い散る度に

何でもない景色を他愛もない会話を
強く憶えている
もう一度もう一度だけと思う度に
月日は流れ季節は巡る
失った日々の尊さと残された者の寂しさを

拝啓 君へ
これから僕がどれだけ生きて
どれほどの人に出逢ったとしても
君だよ
一番は君なんだよ
もう僕にはそれしかないよ

この季節君へのあいさつ
ここに立つ度思い出すな
カヌレ食べたいってまた言ってる
じゃれあう
昨日のように懐かしく
儚げな桜
舞い落ちている

君の写真君はあの頃の笑顔のまま
僕だけが大人になって
今の君はどんな表情で笑うんだろう
舞う春風が記憶に触れる
眩しい笑顔を思い出す知らぬ間に涙は止まらなく

拝啓 君へ
僕の人生笑っていた瞬間には
必ずと言っていいほど君がいます
そうだよ
全てが君なんだよ
ああ僕にはそれ以外ないよ

毎日のように会いたくなるけど
ここに来るといつだって涙が止まらないから
だから
しばらくしたらまた来るよ

君はいつも僕の中にいるよ

またね