補集合とド・モルガンの法則 | 数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

中学高校の定期試験問題・大学入試問題・Twitterの数学特化系アカウントで出題された問題・閲覧した方からのご質問まで、幅広く取り扱う方針ですので、
日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

履修学年:高校1年

「集合と要素」
の続きです。(随分と間隔が空いてしまいましたが…)

複数の条件を同時に満たす要素の集まりを「共通部分」と、
複数の条件の少なくとも一方を満たす要素の集まりを「和集合」と、
それぞれいうことは、前回の記事でもご紹介致しました。

本題ではこれに加えて、補集合というものもご紹介致します!!

補集合とは、ある集合に含まれない要素の集合のことを示します。

この補集合と、共通部分・和集合を融合させることで、いろいろな「集合」を表現できるのです!!





全ての集合は「共通部分」の∩記号を使うことで、4種類に分割できて、
∪記号で表される「和集合」は、複数の共通部分の和であることがわかりますね。

これが、和集合が和集合といわれる所以なのです!!

前回の記事で、「ベン図を追ってご紹介致します」と言っておきながら、
結局ベン図を使わずに解説してしまいましたね…。

せっかくですので、図の意味だけでもご説明致しますね。

外側に描く大きな長方形の内部が、各集合の要素となるか否かの判定対象となる「全体集合」です。
長方形の内部に、一部を重ねて描く2つの円が、「集合A」と「集合B」です。
そして、2つの円の重なった部分が「共通部分A∩B」、
2つの円の少なくとも一方の内部にある部分(重なった部分も含みます)が「和集合A∪B」です。
補集合も、円の内部にあるか外部にあるかで、判定できるのです!!

本題の例題とも、照らし合わせて試してみましょう!!